
日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第5版(赤本)における
第1部 言語一般
第2章 文法体系② 日本語教育における「文型」と助詞
1.日本語教育における「文型」
②
の解説をしていきます。
P195の問題を解いてから、読み進めていってください。
前の問題はこちら
動詞の文型
「文型」とは、述語にとって必須となる名詞が取る格の組み合わせのことです。
AさんがBさんと結婚した。
であれば、述語は「結婚した」ですね。
この文で必須となる名詞は「Aさん」と「Bさん」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「Bさんと」となっています。
そのため、「結婚する」という動詞は「~が ~と 動詞」という文型になることがわかります。
同じように、
Aさんが窓ガラスを割った。
であれば、述語は「割った」ですね。
この文で必須となる名詞は「Aさん」と「窓ガラス」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「窓ガラスを」となっています。
そのため、「割る」という動詞は「~が ~を 動詞」という文型になることがわかります。
確認問題も、例文で考えていきましょう。
確認問題の解説
(1) b ~が ~を 動詞
Aさんが衣装を着る。
この文で必須となる名詞は「Aさん」と「衣装」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「衣装を」となっています。
そのため、「着る」という動詞は「~が ~を 動詞」という文型になることがわかります。
(2) b ~が ~を 動詞
Aさんが象を見る。
この文で必須となる名詞は「Aさん」と「象」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「象を」となっています。
そのため、「見る」という動詞は「~が ~を 動詞」という文型になることがわかります。
(3) a ~が 動詞
赤ちゃんが泣く。
この文で必須となる名詞は「赤ちゃん」だけです。
格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「赤ちゃんが」となっています。
そのため、「泣く」という動詞は「~が 動詞」という文型になることがわかります。
(4) c ~が ~に 動詞
Aさんがその意見に賛成する。
この文で必須となる名詞は「Aさん」と「意見」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「意見に」となっています。
そのため、「賛成する」という動詞は「~が ~に 動詞」という文型になることがわかります。
(5) d ~が ~と 動詞
AさんがBさんと喧嘩する。
この文で必須となる名詞は「Aさん」と「Bさん」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「Bさんと」となっています。
そのため、「喧嘩する」という動詞は「~が ~と 動詞」という文型になることがわかります。
(6) e ~が ~を ~に 動詞
AさんがBさんに本を与える。
この文で必須となる名詞は「Aさん」「Bさん」「本」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「Bさんに」「本を」となっています。
そのため、「与える」という動詞は「~が ~に ~を 動詞」という文型になることがわかります。
(7) a ~が 動詞
Aさんが起きた。
この文で必須となる名詞は「Aさん」だけです。
格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」となっています。
そのため、「起きる」という動詞は「~が 動詞」という文型になることがわかります。
(8) b ~が ~を 動詞
Aさんがボタンを押す。
この文で必須となる名詞は「Aさん」と「ボタン」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「ボタンを」となっています。
そのため、「押す」という動詞は「~が ~を 動詞」という文型になることがわかります。
(9) c ~が ~に 動詞
Aさんが部屋に入る。
この文で必須となる名詞は「Aさん」と「部屋」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「部屋に」となっています。
そのため、「入る」という動詞は「~が ~に 動詞」という文型になることがわかります。
(10) d ~が ~と 動詞
AさんがBさんとつきあう。
この文で必須となる名詞は「Aさん」と「Bさん」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「Bさんと」となっています。
そのため、「つきあう」という動詞は「~が ~と 動詞」という文型になることがわかります。
(11) e ~が ~を ~に 動詞
AさんがBさんに日本語を教える。
この文で必須となる名詞は「Aさん」「Bさん」「日本語」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「Bさんに」「日本語を」となっています。
そのため、「教える」という動詞は「~が ~に ~を 動詞」という文型になることがわかります。
(12) c ~が ~に 動詞
Aさんが学校に着く。
この文で必須となる名詞は「Aさん」と「学校」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「学校に」となっています。
そのため、「着く」という動詞は「~が ~に 動詞」という文型になることがわかります。
(13) d ~が ~と 動詞
AさんがBさんと結婚する。
この文で必須となる名詞は「Aさん」と「Bさん」です。
それぞれの格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「Aさんが」「Bさんと」となっています。
そのため、「結婚する」という動詞は「~が ~と 動詞」という文型になることがわかります。
(14) a ~が 動詞
星が光る。
この文で必須となる名詞は「星」だけです。
格(どの格助詞がついているか)を確認すると、「星が」となっています。
そのため、「光る」という動詞は「~が 動詞」という文型になることがわかります。