【日本語教育能力検定試験】赤本を使いこなすためのテクニック

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学習コラム

「赤本を使ってはいるが、正しい使い方なのかわからない」という方は多いのではないかと思います。

「赤本」は日本語教育能力検定試験の出題範囲に合わせてそれなりのボリュームがあるので、日程と時間に余裕のある方でない限り、真っ向勝負は難しいです。

今回は、そんな「赤本」の有効活用の仕方について、ご紹介していきます。

赤本とは?

ヒューマンアカデミー
日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド

の通称です。

ヒューマンアカデミー 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド(赤本)
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執筆時点では、2021年2月第1刷の「第5版」が最新です。

「第5版以前のものを持っているが、買い直した方が良いですか?」とご質問いただくことがあるのですが、基本的に買い直して最新版を使用した方が良いと思います。

掲載している用語が増えているので、旧版だと他の受験生に対してハンデを負ってしまうためです。

赤本を購入したら、最初にすること

出版元のホームページで「正誤表」を確認しましょう。

参考はこちら

どんな出版物でも起こりえることではあるのですが、赤本にもいくつか掲載ミスが存在します。
執筆時点で「第5版」の「第1刷」を持っている方は該当箇所があるので、上記リンクより内容を確認するようにしてください。

赤本は、学習スタートの1冊目に最適

赤本は、学習スタート時の「何からやればよいかわからない」を解決する1冊目に最適です。

日本語教育能力検定試験の出題範囲を見ても、何から手を付けていけば良いかわからない方が大半なのではないかと思います。

↑の記事でご紹介しているように、日本語教育能力検定試験対策で1番重要なのは「過去問演習」です。
……とはいえ、「いきなり過去問にチャレンジするのはちょっと…」「ゼロスタートなので、多少なりとも知識をつけてからにしたい…」という気持ちも非常によくわかります。

そんなときは、学習スタートの1冊目に「赤本」を使用するのがおススメです。
出題単元ごとに一通りの知識を確認できるので、過去問に自信を持ってチャレンジする土台を作ることができます。

赤本を利用する1番の目的は、全体観を把握すること

出題範囲が膨大な日本語高育能力検定試験は、過去問をやってみるまで進捗具合がわからないのが難点です。

赤本の内容を一通り確認することで、出題範囲の全体観を掴むことができます。

日本語教育能力検定試験は、8月頭が願書の〆切・10月半ばが本番なので、学習期間が短い場合でも約3ヶ月の長丁場です。

ずっとモチベーションが高い状態を維持できるわけではないのでコントロールする必要がありますが、そのためには「どれくらいの長さの道のりで」「今どのあたりにいるのか」を正しく認識する必要があります。

赤本は「この単元は○ページあり」「今●ページ終わっている」ことを把握できるので行動量ベースでの進捗が把握しやすいです。

赤本は、用語集とセットにするのが効果的

赤本にしか載っていない単語・用語集にしか載っていない単語が存在します。

令和3年度試験で出題された「VT法」は、
赤本 → 掲載なし
同ヒューマンアカデミーの用語集 → 掲載あり
の単語でした。

日本語教育能力検定試験は「用語を知っていれば解ける」タイプの問題もあるので、もったいない落とし方をしないためにも、ぜひ用語集の購入を検討してみてください。

同じ単語でも、違う文章の解説を読むことで長期記憶に残りやすくなります。
(同じ説明を2回読むよりも、違う説明で1回ずつ読んだ方が効果的です。)

用語集で調べた内容は、どんどん赤本に書き込んでいきましょう。
単にインプットするだけよりも、アウトプットにまでつなげた方が、さらに長期記憶に残りやすくなります。

用語集は、教科書とする参考書と出版元を揃えるのがおススメです。
赤本を教科書にするのであれば、以下を購入しましょう。

ヒューマンアカデミー 日本語教育能力検定試験 分野別用語集
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赤本を「まとめノート」にする

赤本を「まとめノート」代わりに使用し、情報を集約させてドンドン書き込んでいきましょう。

「きれいに使えば、メ●カリで売れるかも…」という考えは捨て去りましょう。

日本語教育能力検定試験はスタート地点に立つためのものなので、合格して終わりではありません。
ドンドン書き込んで、自分だけの赤本に仕上げていくのがおススメです。

赤本は「情報の集約先」にして、まとめノートの代わりにしてしまいましょう。
用語集で調べた内容だけでなく、他の書籍からの内容やインターネットで調べた内容など、すべての情報を赤本に集約していきます。

最終的に目指すのは「試験当日、赤本だけを持っていけば安心して臨める状態」です。

「まとめノート」を作るのはダメなの…?

決して、ダメなことではありません。
「アウトプットできる」ということは、「理解できていることの証明」になるからです。

しかし……!!

あまり良くない例えなのですが、カンニングペーパーを作ると、作っている過程でその内容を覚えてしまう……という本末転倒なことが起こりえます。

「まとめノート」も同様で、「アウトプットとして内容をまとめられるレベル」まで理解できているのであれば、その分野は「まとめノートまでは必要ない分野」だと言えます。

「まとめノートを作らないといけない」まで考えがいってしまうと、行動を縛る呪縛にもなりかねないので、別途まとめるのであれば苦手な分野に限定しておきましょう。

「赤本を終えてから、過去問へ…」は危険

赤本を用語集とセットで完璧にできれば、合格ラインは越えられます。

現実問題だと……「完璧に」が難しいですね。
単語の内容を本質的に理解していれば、聞かれ方が変わっても正解できますが、それができるのは一部の天才だけです…!!

時間と根気がいる作業になるので、赤本や用語集の内容を100%に近づけていくよりも、さっと1周終えて過去問に取り組んだ方が成功確率は上がります。

「赤本を使って、出題範囲の基礎知識を埋めていく」と「赤本を完璧にしていく」はイコールではありません。

「赤本」はあくまで、過去問を仕上げていくための「手段」です。

使う参考書や問題集は人によって様々ですが、「過去問を解く」という最終ゴールは共通しています。

集中して取り組める方ほど、時として「目的」と「手段」の取り違えをしやすくなります。
赤本は「本番の試験」をクリアするという「目的」のための「手段の1つ」です。

「赤本をすっ飛ばして、過去問にチャレンジしても大丈夫だった」という分野もあるので、1つの分野に時間をかけすぎないように注意しましょう。

単元ごとの「確認問題」は、そこまで重要ではない

一部、微妙な問題も…!!

赤本の「確認問題」には「この知識ってどこで使うの…?」といった問題も含まれています。
(一問一答で満遍なく問題を作っている関係上、致し方ないことです。)

「問題の良し悪し」を判断するのは難しいので、正誤よりも「間違えた単語を復習する機会を得られた」くらいの気持ちで臨みましょう。

最終的には、赤本を「お守り」として使える状態へ

試験直前や試験当日は、あれこれ手を出すのではなく、1つの参考書・問題集への集中が必要です。
赤本を「まとめノート」として、「辞書」として、そして「お守り」として使える状態まで仕上げていきましょう。

「これだけやったんだから、もう大丈夫!」と思える何かを「モノ」として残せると、強いモチベーションの基盤が出来上がります。

この「モノ」にあたるのは、自分なりの書き込みをした「赤本」であり、答えに至るまでのプロセスを書き込んだ「過去問」です。

赤本は、自信を持っておススメできる参考書の1つです。
ぜひ、有効活用して合格を勝ち取りましょう!

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