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前の問題


問3 敬語
ア


後任のウエディングプランナーの神崎さんが、前任の吉本さんのウエディングプランナーの神崎さんが、前任の吉本さんから引き継ぎを受けている旨を伝えています。
下線部ア …吉本さんから伺っております
では、ウチの人間に対して「さん」を使っているほか、「聞く」の謙譲語Ⅰである「伺う」も不適切ですね。
1は、間違いです。
2 …吉本が伺っておりました
では、主語が「吉本」なので、「聞く」の謙譲語Ⅰである「伺う」の敬意は、お客様に向いていますね。
これが正解です。
3 …担当者から仰せつかっております
では、以前の担当者の行動に「言う」の尊敬語である「仰せつかる」が使われています。
3は、間違いです。
4 …吉本から申しつかった
では、「言いつかる」の謙譲語Ⅱである「申しつかる」が使われています。
「言いつかる」は、「他人から言いつけられる」という意味なので、お客様への発言の中で使われる表現ではないですね。
4は、間違いです。
イ


お客様に対して、披露宴のプランを提示し、内容の確認をお願いしています。
下線部イ ご確認してください
では、お客様の行為に対して、「確認する」の謙譲語Ⅰである「ご確認する」が使われていますね。
1は、間違いです。
2 確認になられてください
では、「~になられる」という表現が不適切ですね。
2は、間違いです。
3 お確認になってください
では、「お~になる」という表現が不適切ですね。
3は、間違いです。
4 ご確認ください。
では、お客様の行為に対して、「確認する」の尊敬語である「ご確認くださる」が使われていますね。
これが正解です。
ウ


お客様が事故に遭われたことについて言及しています。
下線部ウ 交通事故で骨折された
では、「交通事故」が直接的な表現であり、避けた方が無難ですね。
1は、間違いです。
2 車の事故に…
では、「車の事故」が直接的な表現であり、避けた方が無難ですね。
2は、間違いです。
3 お怪我をなさった
では、お客様が事故に遭われたことについて、「する」の尊敬語である「なさる」が使われていますね。
これが正解です。
4 交通事故に…
では、「交通事故」が直接的な表現であり、避けた方が無難ですね。
4は、間違いです。
エ


お客様に対して、地面が土で歩きにくいことについて言及しています。
下線部エ お足元がお悪い
では、「お足元」「お悪い」のように、「足元」に敬意を向けてしまっています。
1は、間違いです。
2 おみ足が心配な
では、お客様が足に不安があることを前提にした表現になっていますね。
2は、間違いです。
3 足元が悪い
では、「足元」について、何も敬語が使われていないですね。
これが正解です。
4 おみ足にお悪い
では、1と同様に「足」に対して敬意を向けてしまっていること・2と同様にお客様が足に不安があることを前提にした表現になっていることが不適切ですね。
4は、間違いです。
オ


お客様に対して、披露宴のプランニングのお手伝いができることを光栄に思っている旨を伝えています。
下線部オ 幸甚(こうじん)に存じます
の「幸甚」は、「何よりの幸せ」を表します。
手紙文で、こちらの要望に応えてくれたことを感謝するときに用いられる表現なので、ここでは不適切ですね。
1は、間違いです。
2 光栄に存じます。
では、「思う」の謙譲語Ⅱである「存じる」が使われています。
これが正解です。
3 楽しみにいたしております
は、なんだか他人事感のある表現ですね。。
3は、間違いです。
4 お慶び申し上げます
は、結婚式などで祝福を表す内容ではあるものの、文脈には合っていません。
4は、間違いです。
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過去問解説の一覧


過去問で確認したいこと
特に、
- 敬語
- 文法
の2分野は、「解説を見れば、なんとなくわかるんだけど…」となりやすいのではないかと思います。
過去問を解いたときに、間違えた問題ごとに意識したいのは、
「そもそも知識がなくて解けなかった」
「知ってはいたが、問題になると解けなかった」
のどちらなのかを明確にすることです。
前者であれば、過去問を丁寧に解きながら、1つずつ知識の穴を埋めていきましょう。
- 語彙
- 言葉の意味
- 漢字
のような分野であれば、まとめて暗記していけるのですが、
- 敬語
- 文法
のような分野は、問題の文脈とセットで取り組むのがおススメです。
また、後者であれば、多くの練習問題で知識と問題のギャップをなくしていきましょう。
「わかる→できる」になることで、問題を解くスピードを上げていくことが大切です。
日本語検定は、1級から4級で、
- 語彙・言葉の意味・漢字などの聞かれる範囲が異なる
- 1問1問の難易度が異なる
という違いはあるものの、
- 敬語
- 文法
のような難易度が高い分野で必要な知識に大きな差があるわけではありません。
敬語であれば、
- 尊敬語
- 謙譲語Ⅰ
- 謙譲語Ⅱ
- 丁寧語
- 美化語
の5分類がそれぞれ「どのように定義されているか?」「どのような語が該当するか?」を整理しておきましょう。
その際に、単語を覚えていくのではなく、文章の中で登場人物を確認しながら見ていくのがおススメです。
文法であれば、
- 動詞
- 副詞
- 助詞
などの品詞ごとに、それぞれの語のもつ用法(使い方)を整理しておきましょう。
例えば、
買い物に行くので、8時に駅に集合してください。
には、3つの格助詞「に」がありますが、すべて用法が違います。
買い物に
の格助詞「に」は、「行く」という移動の目的を表しています。
また、
8時に
の格助詞「に」は、時を
駅に
の格助詞「に」は、「集合する」という移動の着点を表していますね。
まとまった参考書・問題集はないので、過去問で出てきた語の用法を1つずつノートなどにまとめていくのがおススメです。
この「日本語検定ナビ」では、分野ごとの練習問題を多数掲載しています。
- 過去問を解いていて、不安が残る分野
- もっと解くスピードを上げたい分野
があれば、ぜひご活用ください。

