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前の問題


問17 総合問題
一


本文では、
- 農耕中心の中世まで:多産多死
- 産業革命の時代:多産少死
- 現代:少産多死
となっており、
「少産多死」の流れに無理に逆らうことなく、AIなどの助けを借りて困難を乗り切っていくことも考えられるのではないか
と述べられています。
1は、
「少産多死」社会を甘受するしかない
が間違いです。
本文では、
AIや最先端技術の助けを借りて、「少産多死」の困難を乗り切るという方向性もある
しています。
3は、
少子化の動きを止めることが可能になる
が間違いです。
本文では、
AIや最先端技術の助けを借りて、「少産多死」の困難を乗り切るという方向性もある
という内容に留まり、少子化を防ぐことができるとまでは述べられていません。
4は、
子どもが将来の労働力として期待されなくなったという問題
が間違いです。
産業革命の時代に
子どもの労働力の需要が減った
とありますが、将来の労働力としてどうかについては、本文で触れられていません。
残った2が正解です。
二


本文では、
人生の終末の迎え方についての事前の話し合い
として、「人生会議」という言葉が紹介されています。
これについて、筆者は
死を前倒しして、プロジェクトの計画のように扱われることに違和感がある
としており、その理由として、
生と死の尊厳というべきものが軽んじられてしまうからではないか
ということを挙げています。
1は、
延命治療を推進する現代医療
が違います。
現代医療の中に延命治療があるものの、それを推進しているかどうかまでは言及されていません。
2は、
生と死の尊厳を重視する人生会議
が違います。
本文では、「人生会議」への違和感について
生と死の尊厳というべきものが軽んじられてしまうからではないか
を理由に挙げています。
3は、死を看取る家族の立場からだけしか死をを考えていない人生会議
が違います。
本文では、
看取る家族などの側が本人の思いを尊重したいという切実な気持ち
とあり、死を看取る家族の立場からだけのものとは言及されていません。
残った4が正解です。
三


本文では、
最近のファミリーレストランが注文→配膳→会計まで自動化されることで、店員と会話する機会が少なくなった
とあり、それにより
店員への気遣いなどが必要なくなり、快適さが増すとも考えられる
ことが述べられています。
1は、
食べて支払うだけの無人レストラン
が違います。
店員と会話することがなくなったファミリーレストランが例に挙げられていますが、完全に無人のレストランについて言及されているわけではありません。
2は、
AIやロボットとの付き合いの方が重要になる
が違います。
AIやロボットとの付き合いに習熟していったほうがいいように思われる
とありますが、人間的な触れ合いよりも重要だとまでは言及されていません。
4は、
店員に気を遣わずに注文して食事と会話に集中できるようになり、快適さを手にすることになった
が間違いです。
店員への気遣いが必要なくなることで、快適さが増すとも考えられる
とありますが、それまで快適さがなかったとは述べられていません。
残った3が正解です。
四


本文では、臓器移植法によるドナーの数が増えないことについて
遺骨まで大切に保管する日本人の精神文化にそぐわない
患者は、他者の脳死という不幸を祈ってしまうという罪悪感に直面する
という2つの理由を挙げており、こうした問題を解決するためには、
再生医療や人工臓器の進歩に期待するしかないのではないだろうか
と述べられています。
1は、
患者の罪悪感などが移植数の増加を阻んでいる
が間違いです。
ドナー数が増えない原因の推察として挙げられてはいますが、「増加を拒んでいる」とまでは言及されていません。
3は、
患者が他者の脳死という不幸を祈ってしまう罪悪感に直面する問題
について触れられていますが、その解決方法である
再生医療や人工臓器の進歩に期待するしかないのではないだろうか
にまでは言及されていないため、最も適切な選択肢ではありません。
4は、
臓器移植法が改正された結果、一部の病院に手術の依頼が集中することになった
が間違いです。
一部の病院の状況には触れられているものの、それが臓器移植法の改正によるものだとまでは言及されていません。
残った2が正解です。
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過去問解説の一覧


過去問で確認したいこと
特に、
- 敬語
- 文法
の2分野は、「解説を見れば、なんとなくわかるんだけど…」となりやすいのではないかと思います。
過去問を解いたときに、間違えた問題ごとに意識したいのは、
「そもそも知識がなくて解けなかった」
「知ってはいたが、問題になると解けなかった」
のどちらなのかを明確にすることです。
前者であれば、過去問を丁寧に解きながら、1つずつ知識の穴を埋めていきましょう。
- 語彙
- 言葉の意味
- 漢字
のような分野であれば、まとめて暗記していけるのですが、
- 敬語
- 文法
のような分野は、問題の文脈とセットで取り組むのがおススメです。
また、後者であれば、多くの練習問題で知識と問題のギャップをなくしていきましょう。
「わかる→できる」になることで、問題を解くスピードを上げていくことが大切です。
日本語検定は、1級から4級で、
- 語彙・言葉の意味・漢字などの聞かれる範囲が異なる
- 1問1問の難易度が異なる
という違いはあるものの、
- 敬語
- 文法
のような難易度が高い分野で必要な知識に大きな差があるわけではありません。
敬語であれば、
- 尊敬語
- 謙譲語Ⅰ
- 謙譲語Ⅱ
- 丁寧語
- 美化語
の5分類がそれぞれ「どのように定義されているか?」「どのような語が該当するか?」を整理しておきましょう。
その際に、単語を覚えていくのではなく、文章の中で登場人物を確認しながら見ていくのがおススメです。
文法であれば、
- 動詞
- 副詞
- 助詞
などの品詞ごとに、それぞれの語のもつ用法(使い方)を整理しておきましょう。
例えば、
買い物に行くので、8時に駅に集合してください。
には、3つの格助詞「に」がありますが、すべて用法が違います。
買い物に
の格助詞「に」は、「行く」という移動の目的を表しています。
また、
8時に
の格助詞「に」は、時を
駅に
の格助詞「に」は、「集合する」という移動の着点を表していますね。
まとまった参考書・問題集はないので、過去問で出てきた語の用法を1つずつノートなどにまとめていくのがおススメです。
この「日本語検定ナビ」では、分野ごとの練習問題を多数掲載しています。
- 過去問を解いていて、不安が残る分野
- もっと解くスピードを上げたい分野
があれば、ぜひご活用ください。

