「だけに」の用法・「だけあって」「とあって」とはどう違うの？【例文で学ぶ 日本語文法】

「だけに」の意味・使い方

「だけに」は、事態を成立させる原因を表す

「だけに」は、とりたて助詞「だけ」を含む表現で、事態を成立させる原因を表します。

GWなだけに、どこの施設も混んでいる。

従属節である「GWなだけに」が主節の事態「どこの施設も混んでいる」を成り立たせる原因になっていますね。

「どこの施設も混んでいる」のように、主節にくるのは、平叙文のみです。

× GWなだけに、早く予約を取ってください。

のような行為要求や

× GWなだけに、どこかに行きましょう。

のような勧誘の表現が現れることはありません。

「だけに」の接続

「だけに」は、
● 動詞の非過去形・過去形
● イ形容詞の非過去形・過去形
● ナ形容詞の語幹 + 「な / である / だった / であった」
● 名詞 + 「な / である / だった / であった」
に接続します。

【動詞】
長年働いてきただけに、定年を迎えるのが少しさみしかった。

【イ形容詞】
テスト時間が長いだけに、丁寧に見直しをすることができた。

【ナ形容詞】
仕組みが単純なだけに、修理には時間がかからなかった。

【名詞】
芸能人であるだけに、彼女はとても目立っていた。

名詞の場合は、

その道のプロだけに、彼の説明は非常にわかりやすかった。

のように、複合格助詞として、直接名詞に後続する場合があります。

「だけに」の類似表現

「だけに」の類似表現は、「だけあって」「とあって」です。

真剣に取り組んだだけに、テストで良い点数を取ることができた。
真剣に取り組んだだけあって、テストで良い点数を取ることができた。
真剣に取り組んだとあって、テストで良い点数を取ることができた。

のように、「だけに ⇔ だけあって ⇔ とあって」を置き換えても不自然ではないですね。

参考書籍

今回は、
✅ 「だけに」の意味・使い方
✅ 「だけに」の類似表現
について、解説してきました。

を主に参考にしています。

さらに詳しく勉強したい方は、ぜひ手に入れてみてください。

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