「かな」の用法・「かしら」とはどう違うの？【例文で学ぶ 日本語文法】

「かな」の意味・使い方

「かな」は、疑いを表す

「かな」を文末に用いることで、疑いの疑問文を作ることができます。

Aさんが電話に出なかった。
仕事中かな。

通常の疑問文とは違い、疑いの疑問文は、話し手にとって不明な点があることだけを表します。
そのため、話し手に問いかける機能をもっていません。

あと2日しかないのに、レポートが終わるかな。

のように、自問として用いられることもあります。

独話的な表現のため、

どうして、宿題が終わっていないのかな。

のように相手に対して使うと、皮肉のニュアンスを持つので注意しましょう。

「かな」の接続

「かな」は、
● 動詞の非過去形・過去形
● イ形容詞の非過去形・過去形
● ナ形容詞の語幹+「 Φ / だった / である / であった」
● 名詞+「Φ / だった / である / であった」
に接続します。

【動詞】
階段を上る音がした気がする。
Aさんが帰ってきたかな。

【イ形容詞】
Aさんからメールが返ってこない。
忙しいかな。

【ナ形容詞】
この本、来週も必要だったかな。

【名詞】
Aさんが見当たらない。
不在かな。

「のかな」の形になることもある

「かな」は、「の」が挿入されて「のかな」の形で用いられることもあります。

部屋がきれいになっている。
母が掃除してくれたかな。

部屋がきれいになっている。
母が掃除してくれたのかな。

この「の」は、準体助詞です。
前部の内容をまとめて名詞化する働きがあります。

表す内容は、「の」の有無で変わりません。

「かな」の類似表現

「かな」の類似表現は、「かしら」

「かな」の類似表現は、「かしら」です。

Aさんが電話に出なかった。
仕事中かな。

Aさんが電話に出なかった。
仕事中かしら。

のように、「かな ⇔ かしら」を置き換えても不自然ではありません。

「かしら」の方が女性的な表現です。

参考書籍

今回は、
✅ 「かな」の意味・使い方
✅ 「かな」の類似表現
について、解説してきました。

を主に参考にしています。

さらに詳しく勉強したい方は、ぜひ手に入れてみてください。

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