「にあたり」「にあたって」の用法・「に際して」とはどう違うの？【例文で学ぶ 日本語文法】

「にあたり」「にあたって」の意味・使い方

「にあたり」「にあたって」は、前もって行う動作を表す

「にあたり」「にあたって」は、ある事態に対して前もってしておく動作を示すときの表現です。

社長と面談するにあたり、準備しておくことはありますか？
社長と面談するにあたって、準備しておくことはありますか？

時系列だと、「準備する→社長と面談する」ですね。
「社長と面談する」という事態に対する前もってしておく動作について尋ねています。

転職にあたり、家族と将来について話し合った。
転職にあたって、家族と将来について話し合った。

時系列だと、「話し合った→転職」ですね。
「転職」という事態に対する前もってした動作について述べています。

「にあたり」「にあたって」のどちらでも、意味に変わりはありません。

「にあたり」「にあたって」の接続

「にあたり」「にあたって」は、
● 動詞の終止形（辞書形）
● 名詞
に接続します。

【動詞】
検討するにあたって、資料を集めておこう。

【名詞】
論文の発表にあたり、事前に質問されそうな内容をまとめておいた。

「にあたり」「にあたって」の類似表現

「にあたり」「にあたって」の類似表現は、「に際して」

「にあたり」「にあたって」の類似表現に、「に際して」があります。

転職にあたり、家族と将来について話し合った。
転職にあたって、家族と将来について話し合った。
転職に際して、家族と将来について話し合った。

のように、「にあたり ⇔ にあたって ⇔ に際して」を置き換えても不自然ではありません。

いずれも、「話し合った→転職」という時系列になっていますね。

「に際して」の接続

「に際して」は、
● 動詞の終止形（辞書形）
● 名詞
に接続します。

【動詞】
検討するに際して、資料を集めておこう。

【名詞】
論文の発表に際して、事前に質問されそうな内容をまとめておいた。

接続も「にあたり」「にあたって」と同じですね。

参考書籍

今回は、
✅ 「にあたり」「にあたって」の意味・使い方
✅ 「にあたり」「にあたって」の類似表現
について、解説してきました。

を主に参考にしています。

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