今回は、
✅ 「に関わらず」「にも関わらず」の意味・使い方
✅ 「に関わらず」「にも関わらず」の類似表現
について、一緒に勉強していきましょう。
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例文で学ぶ 日本語文法
「に関わらず」「にも関わらず」の意味・使い方
「に関わらず」は、2つの状況が無関係であることを示す表現
当日の天候に関わらず、イベントは実施されます。
「当日の天候」と「イベントの実施」が無関係であり、当日の天候がどうなろうともイベントが実施されることがわかります。
「にも関わらず」に含まれる「も」は、とりたて助詞です。
有無によって、意味が変わることはありません。
2つの状況が対応していることを示す表現は、「によって」です。
当日の天候によって、イベントの実施可否が検討されます。
「当日の天候」と「イベントの実施」が関係しており、当日の天候によってイベントのやる・やらないが決まることがわかりますね。
「にも関わらず」は、想定していない行動をしたことを表す
雨天にも関わらず、イベントは実施された。
前述部分では、雨天によるイベントの中止が想定されますが、後述部分でイベントが実施されたことがわかります。
とりたて助詞「も」によって、前述の内容が後述の内容と関係ないことが強調されていますね。
「に関わらず」の類似表現
「に関わらず」の類似表現は、「を問わず」
当日の天候にかかわらず、イベントは実施されます。
当日の天候を問わず、イベントは実施されます。
のように、「にかかわらず ⇔ を問わず」を置き換えても不自然ではないですね。
どちらも、「2つの状況が無関係である」ことを表しています。
「に関わらず」が使えない場合
当日の天候にかかわらず、イベントは実施されます。
当日の天候を問わず、イベントは実施されます。
のような複数の要素を含むと考えられる幅のある名詞の場合は、「にかかわらず ⇔ を問わず」を置き換えても不自然ではありません。
「天候」以外だと、
年齢にかかわらず、施設をご利用いただけます。
年齢を問わず、施設をご利用いただけます。
荷物の大きさにかかわらず、社内にお持ち込みください。
荷物の大きさを問わず、社内にお持ち込みください。
あたりも「にかかわらず ⇔ を問わず」の置き換えが可能ですね。
一方、
× 男女にかかわらず、競技に参加できます。
○ 男女を問わず、競技に参加できます。
のような反対概念を含む名詞の場合は、「を問わず」は自然ですが、「にかかわらず」だと不自然です。
「男女」以外だと、
× 昼夜にかかわらず、駐車場が使えます。
○ 昼夜を問わず、駐車場が使えます。
× 国の内外にかかわらず、若者に有名な曲だ。
○ 国の内外を問わず、若者に有名な曲だ
あたりも、「を問わず」だと自然ですが、「にかかわらず」だと不自然ですね。
なお、「男女」だと反対概念を含む名詞のため
× 男女にかかわらず、競技に参加できます。
○ 男女を問わず、競技に参加できます。
のように「にかかわらず」が使えませんが、「性別」だと複数の要素を含むと考えられる幅のあるのため、
○ 性別にかかわらず、競技に参加できます。
○ 性別を問わず、競技に参加できます。
のように「にかかわらず ⇔ を問わず」の置き換えが可能です。
「を問わず」が使えない場合
○ 雨が降る・降らないにかかわらず、イベントは実施されます。
× 雨が降る・降らないを問わず、イベントは実施されます。
○ 量の多い・少ないにかかわらず、毎回ゴミを捨ててください。
× 量の多い・少ないを問わず、毎回ゴミを捨ててください。
「にも関わらず」の類似表現は、「が」「のに」など
雨天にも関わらず、イベントは実施された。
雨天だったが、イベントは実施された。
雨天だったのに、イベントは実施された。
参考書籍
今回は、
✅ 「に関わらず」「にも関わらず」の意味・使い方
✅ 「に関わらず」「にも関わらず」の類似表現
について、解説してきました。
ポチップ
を主に参考にしています。
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