今回は、
✅ 「ので」の品詞
✅ 「ので」の意味・使い方
✅ 「ので」の3つの用法
✅ 「ので」と「から」の違い
について、一緒に勉強していきましょう。
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例文で学ぶ 日本語文法
品詞から見る「ので」
助詞とは?
今日は天気が良いから、買い物に行こうよ。
助詞は、日本語の品詞の1つで
- 単独では用いられない。
- 名詞や動詞などにつく。
- 活用しない。
という特徴があります。
接続助詞とは?
今日は天気が良いから、買い物に行こうよ。
明日は雨だが、買い物に行かなければならない。
明日が雨なら、買い物に行くのはやめておこう。
接続助詞とは、従属節末に用いられ、従属節と主節の関係を表す助詞のことです。
「ので」「から」「ため」のような原因・理由を表すもの以外にも、
- 順接条件を表す「と」「なら」
- 逆接を表す「のに」「けれど」「が」
- 等位を表す「し」
などがあります。
「ので」の意味・使い方
「ので」は、原因・理由節をつくる
「原因・理由」とは、ある事態を引き起こす別の事態のことです。
熱が出たので、会社を休んだ。
「熱が出た」という事態によって、「会社を休んだ」という事態が引き起こされていますね。
「ので」の接続
「ので」の3つの用法
① 事態の原因・理由を表す「ので」
例文で見てみましょう。
宿題を忘れたので、先生に注意された。
「宿題を忘れた」という事態によって、「先生に注意された」という事態が引き起こされています。
お金がなかったので、本を買えなかった。
「お金がなかった」という事態によって、「本を買えなかった」という事態が引き起こされています。
「なぜ、そうするのか?」の「なぜ」に当たるのが、事態の原因・理由を表す「ので」です。
② 判断の根拠を表す「ので」
例文で見てみましょう。
雪が降っていたので、外は寒いだろう。
「雪が降っていた」ことを根拠にして、「外は寒いだろう」という判断をしていますね。
この場合、主節には判断を表すさまざまな形式が現れます。
雪が降っていたので、外は寒いだろう。
雪が降っていたので、外は寒いにちがいない。
雪が降っていたので、外は寒いかもしれない。
雪が降っていたので、外は寒いはずだ。
「なぜ、そう判断するのか?」の「なぜ」に当たるのが、判断の根拠を表す「ので」です。
③ 主体の事態の実現を助ける「ので」
例文で見てみましょう。
電話番号をお伝えするので、いつでもご連絡ください。
この場合、「電話番号を伝える」という事態によって、「いつでも連絡する」という事態が引き起こされているわけではないですね。
また、「いつでも連絡ください」は、判断の内容ではありません。
「●●ので」は、基本的には「なぜ、そうするのか?」「なぜ、そう判断するのか?」のような原因・理由を表します。
しかし、今回の「●●ので」は、主節に対する理由・根拠を表しているわけではありません。
この「●●ので」は、主節の事態の実行を可能にし、促進させる事態を表しています。
原因・理由節ではありますが、例外的に原因・理由を表さない用法です。
「ので」と類似表現「から」の違い
「ので」と「から」はほぼ同じ意味を表しますが、使い方にいくつか違いがあります。
「ので」と「から」の接続の違い
のように、ナ形容詞文・名詞文のときの接続が違います。
窓からの景色がきれいなので、この部屋にしよう。
窓からの景色がきれいだから、この部屋にしよう。
今日は雨なので、家にいよう。
今日は雨だから、家にいよう。
文体による「ので」と「から」の現れやすさ
○ 危険なので、檻に近づかないでください。
△ 危険だから、檻に近づかないでください。
のように、丁寧な文体とは「ので」の方が相性が良いですね。
丁寧な文体で「から」を用いるときは、原因・理由節の「●●から」の部分も丁寧形にして
○ 危険ですから、檻に近づかないでください。
とすれば、自然な表現になります。
「だろう(でしょう)」や「のだ」への接続
○ 明日は雨だろうから、大人しく家にいよう。
× 明日は雨だろうので、大人しく家にいよう。
○ 明日は雨なのだから、大人しく家にいよう。
× 明日は雨なのだので、大人しく家にいよう。
「から」だと自然な表現ですが、「ので」だと文が成立しないですね。
助詞が接続した表現
○ 一生懸命勉強したから、絶対に合格したい。
○ 一生懸命勉強したので、絶対に合格したい。
○ 一生懸命勉強したからこそ、絶対に合格したい。
× 一生懸命勉強したのでこそ、絶対に合格したい。
○ 一生懸命勉強したからには、絶対に合格したい。
× 一生懸命勉強したのでには、絶対に合格したい。
「から+助詞」は自然な表現ですが、「ので+助詞」だと文が成立しないですね。
「だ・です」を伴った述語化
なぜ、最近連絡をくれないの?
○ 仕事が忙しかったからです。
× 仕事が忙しかったのでです。
「から」だと自然な表現ですが、「ので」だと文が成立しないですね。
参考書籍
今回は、
✅ 「ので」の品詞
✅ 「ので」の意味・使い方
✅ 「ので」の3つの用法
✅ 「ので」と「から」の違い
について、解説してきました。
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