接続表現「ゆえに」の用法・「ので」「から」とはどう違うの？【例文で学ぶ日本語文法】

2024年2月1日2024年7月22日

今回は、
✅ 「ゆえに」の意味・使い方
✅ 「ゆえに」の類似表現
について、一緒に勉強していきましょう。

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例文で学ぶ日本語文法

接続表現「ゆえに」の意味・使い方

「ゆえに」は、原因・理由を示す表現

「ゆえに」は、従属節の事態が主節の事態の原因・理由であることを表します。

趣味につぎ込んだゆえに、財布にお金が残っていない。

従属節の事態「趣味につぎ込んだ」が、主節の事態「財布にお金が残っていない」の原因・理由です。

「ゆえに」の接続

「ゆえに」は、
● 動詞の非過去形・過去形
● イ形容詞の非過去形・過去形
● ナ形容詞の語幹+「な / だった / である / であった」
● 名詞・名詞+「の」
に接続します。

【動詞】
ミスをしたゆえに、時間内に仕事が終わらなかった。

【イ形容詞】
忙しいゆえに、心にも余裕がない。

【ナ形容詞】
重要であるゆえに、書いてあることをすべて覚えなければならない。

【名詞】
観光地ゆえに、外国語表記の看板が多い。

丁寧な文体では、

近いうちにお伺いしますゆえに、よろしくお願いいたします。

のように、動詞のマス形に接続することもあります。

「ゆえ」になる場合もある

「ゆえに」は、「に」が脱落して「ゆえ」の形で用いられることがあります。

近いうちにお伺いしますゆえに、よろしくお願いいたします。
近いうちにお伺いしますゆえ、よろしくお願いいたします。

のように、「ゆえに ⇔ ゆえ」を置き換えても不自然ではないですね。

「がゆえに」「がゆえ」になる場合もある

「ゆえに」は、「が」が挿入されて「がゆえに」の形で用いられることがあります。
また、「が」の挿入・「に」の脱落が両方発生し、「がゆえ」の形で用いられることもあります。

「がゆえに」「がゆえ」のときは、
● 動詞の非過去形・過去形
● イ形容詞の非過去形・過去形
● ナ形容詞の語幹+「だった / である / であった」
● 名詞+「だった / である / であった」
に接続します。

趣味につぎ込んだゆえに、財布にお金が残っていない。
趣味につぎ込んだがゆえに、財布にお金が残っていない。
趣味につぎ込んだがゆえ、財布にお金が残っていない。

のように、「ゆえに ⇔ がゆえに ⇔ がゆえ」を置き換えても不自然ではないですね。