今回は、
✅ 「ため」「ために」の意味・使い方
✅ 「ため」「ために」の類似表現
について、一緒に勉強していきましょう。
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例文で学ぶ 日本語文法
「ため」「ために」の意味・使い方
「ため」「ために」には、原因・理由、目的の2つの用法がある
電車が遅れたため、約束の時間に間に合わなかった。
電車が遅れたために、約束の時間に間に合わなかった。
主節が「約束の時間に間に合わなかった」、従属節が「電車が遅れたため」です。
従属節の内容が、主節の事態が起こった原因・理由を表していますね。
このように、主節の事態の原因・理由を表す従属節を原因・理由節と言います。
従属節末について原因・理由節を作るのが、「ため」「ために」の1つ目の用法です。
試験で高得点を取るため、一生懸命勉強した。
試験で高得点を取るために、一生懸命勉強した。
主節が「一生懸命勉強した」、従属節が「試験で高得点を取るため」です。
従属節の内容が、主節の動作を行う目的を表していますね。
このように、主節の事態を実現させるための内容を表す従属節を目的節と言います。
従属節末について目的節を作るのが、「ため」「ために」のもう1つの用法です。
いずれの用法であっても、「ため」「ために」のどちらでも意味は変わりません。
「ため」の方が、やや話し言葉的です。
原因・理由節の「ため」「ために」の接続
【動詞】
スマホがあるために、勉強に集中できない。
【イ形容詞】
今週は忙しかったため、勉強があまり進まなかった。
【ナ形容詞】
ピアノが上手だったため、合唱コンクールの伴奏者に選ばれた。
【名詞】
事故のために、道が渋滞していた。
目的節の「ため」「ために」の接続
【動詞の肯定の非過去形】
早起きするために、目覚まし時計をセットしておこう。
まれに、
【動詞の否定の非過去形】
遅刻しないために、目覚まし時計をセットしておこう。
のように、動詞の否定の非過去形に接続することもありますが、その場合は
【動詞の否定の非過去形】
遅刻しないよう、目覚まし時計をセットしておこう。
遅刻しないように、目覚まし時計をセットしておこう。
のように、類似表現である「よう」「ように」を用いた方が自然な表現になります。
「ため」「ために」の類似表現
原因・理由節の「ため」「ために」の類似表現
電車が遅れたため、約束の時間に間に合わなかった。
電車が遅れたために、約束の時間に間に合わなかった。
電車が遅れたから、約束の時間に間に合わなかった。
電車が遅れたので、約束の時間に間に合わなかった。
のように、「ため(に) ⇔ から ⇔ ので」を置き換えても不自然ではないですね。
目的節の「ため」「ために」の類似表現
試験で高得点を取るため、一生懸命勉強した。
試験で高得点を取るために、一生懸命勉強した。
試験で高得点を取るよう、一生懸命勉強した。
試験で高得点を取るように、一生懸命勉強した。
のように、「ため(に) ⇔ よう(に)」を置き換えても不自然ではないですね。
「よう」「ように」のどちらでも意味は変わりませんが、「よう」の方が、やや話し言葉的です。
「ため」「ために」は、動詞の肯定の非過去形に接続するのが基本であり、
【動詞の肯定の非過去形】
試験に合格するため、一生懸命勉強した。
試験に合格するために、一生懸命勉強した。
【動詞の否定の非過去形】
試験に不合格にならないため、一生懸命勉強した。
試験に不合格にならないために、一生懸命勉強した。
のように、動詞の否定の非過去形に接続することは、あまりありません。
その場合は、
【動詞の否定の非過去形】
試験に不合格にならないよう、一生懸命勉強した。
試験に不合格にならないように、一生懸命勉強した。
のように、「よう」「ように」を用いた方が自然ですね。
「よう」「ように」は、ナ形容詞の語幹+「な / である」に接続することもあるので、
【ナ形容詞】
持ち運びが便利なよう、小さなカバンを買った。
持ち運びが便利なように、小さなカバンを買った。
といった表現も可能です。
参考書籍
今回は、
✅ 「ため」「ために」の意味・使い方
✅ 「ため」「ために」の類似表現
について、解説してきました。
を主に参考にしています。
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