今回は、
✅ 「限り」「かぎり」の意味・使い方
✅ 「限り」「かぎり」の2つの用法
について、一緒に勉強していきましょう。
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例文で学ぶ 日本語文法
「限り」「かぎり」の意味・使い方
「限り」「かぎり」は、可能性や能力の限界を表す
煙草を吸い続ける限り、健康にはなれない。
「限り」は、限界や言語までの範囲を表す名詞です。
「煙草を吸い続ける限り」のようにすることで、従属節をつくることができます。
- 「煙草を吸い続ける」という範囲内なら、健康にはなれない
- 「煙草を吸い続ける」という範囲から出れば、健康になれる
ということがわかります。
従属節に現れるのは、おもに状態性の述語です。
△ 煙草を吸う限り、健康にはなれない。
○ 煙草を吸い続ける限り、健康にはなれない。
のように、動きを表す動詞は「ている」をつけて状態を表した方がわかりやすくなります。
条件節の中には、
都合がつきます限り、イベントに参加します。
のように、丁寧形が現れることがあります。
また、
○ 都合がつく限り、イベントに参加します。
× 都合がつく限り、イベントに参加します。
のように、従属節内の主語は「が」で表され、「は」は現れません。
「限り」「かぎり」の接続
【動詞】
都合がつく限り、イベントに参加します。
容疑者が黙秘している限り、真相はわからない。
【イ形容詞】
部屋が汚い限り、行きたくないなあ。
【ナ形容詞】
元気な限り、自分のことは自分でしたい。
元気である限り、自分のことは自分でしたい。
【名詞】
未成年である限り、飲酒はできない。
「限り」「かぎり」の2つの用法
「限り」「かぎり」には、順接条件節・様態節の2つの用法がある
「順接条件節」とは、ある事態がほかの事態を引き起こすことを予測する節のことです。
「限り」「かぎり」以外だと
体調が良くなったら、一緒に行きます。
体調が良くなれば、一緒に行きます。
薬を飲むと、熱が下がると思います。
薬を飲むなら、何か食べてからにしましょう。
なども、順接条件節を表します。
「様態節」とは、主節の事態のあり方・仕方を述べて、主節の事態を修飾する節のことです。
声に出しながら教科書を読んだ。
のように、付帯状況を表すもの
心臓が止まりそうになるほどびっくりした。
のように、程度・限度を表すもの
父がしてくれたように弟に接している。
のように、様子を表すものなどが様態節に該当します。
順接条件節の「限り」「かぎり」
この会社にいる限り、年収アップは望めない。
- 「この会社にいる」という範囲内なら、年収アップできない
- 「この会社にいる」という範囲から出れば、年収アップできる
という内容ですね。
この会社を辞めれば、年収アップできるかもしれない。
別の会社に行けば、年収アップできるかもしれない。
この会社を辞めたら、年収アップできるかもしれない。
別の会社に行ったら、年収アップできるかもしれない。
のように、別の表現での順接条件節に置き換えることができます。
様態節の「限り」
できる限り、頑張ります。
- どれくらい頑張るのか?
- 自分のできる範囲の限界ギリギリまで頑張る
という内容ですね。
先ほどの順接条件節のように、「もし●●だったら」の表現に置き換えることはできません。
様態節の「限り」「かぎり」は、
我々が調査した限りでは、欠陥は見つかりませんでした。
のように、「限りでは」の形で用いることもできます。
参考書籍
今回は、
✅ 「限り」「かぎり」の意味・使い方
✅ 「限り」「かぎり」の類似表現
について、解説してきました。
を主に参考にしています。
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