今回は、
✅ 「をはじめ」「をはじめとして」の意味・使い方
✅ 「をはじめ」「をはじめとして」の類似表現
について、一緒に勉強していきましょう。
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例文で学ぶ 日本語文法
「をはじめ」の意味・使い方
「をはじめ」は、ピックアップしたものから話し始める表現
彼の著書は、日本をはじめ、世界各国で読まれている。
まず日本をピックアップし、そのあとに同じく著書が読まれている場所として、世界各国を伝えています。
Aさんは、英語をはじめ、ドイツ語・フランス語なども話すことができる。
まず英語をピックアップし、そのあとに同じく著書が読まれている場所として、ドイツ語・フランス語を伝えています。
「をはじめ」は、格助詞「を」+名詞「はじめ」で構成される複合格助詞です。
格助詞と同様に、「日本」「英語」のような名詞に接続します。
後続する「同じグループに属するもの」の範囲が広すぎないようにする
彼の著書は、日本をはじめ、世界各国で読まれている。
Aさんは、英語をはじめ、ドイツ語・フランス語なども話すことができる。
後続して同じグループに属するものを伝えるときは、
- 「世界各国」のように、まとめて表現する
- 「ドイツ語」「フランス語」のように、列挙して表現する
のどちらでも構いません。
ただし、
× Aさんは、英語をはじめ、外国語を話すことができる。
は、なんだかしっくりこないですね。
「英語」は「外国語のグループに属するもの」ではありますが、カバーする範囲が広すぎることで不自然になってしまっています。
○ Aさんは、英語をはじめ、アメリカでのビジネスの場で必要となるいろいろな言語を話すことができる。
のように、カバーする範囲を狭くすると自然な表現になりますね。
「をはじめとして」の形で用いられることもある
「として」は、
課長として赴任した。
のように、役割を表す複合格助詞です。
彼の著書は、日本をはじめ、世界各国で読まれている。
彼の著書は、日本をはじめとして、世界各国で読まれている。
のように、「はじめ」の部分をわかりやすくしているだけなので、どちらを使っても意味は変わりません。
「をはじめ」の類似表現
「をはじめ」の類似表現は、「だけでなく」
彼の著書は、日本をはじめ、世界各国で読まれている。
彼の著書は、日本だけでなく、世界各国でも読まれている。
「をはじめ」は、最初に1つをピックアップし、そのあとに同じグループに属するものを述べるときに用います。
また、「だけでなく」は、範囲がより広く及ぶときに用います。
用法は異なりますが、日本を例としてピックアップしたあとに、同じ事態が起こるグループ・範囲を提示することで、近しい意味を表すことができていますね。
「だけでなく」は、累加を表すとりたて助詞「も」が後続する内容につくことにも注意しましょう。
参考書籍
今回は、
✅ 「をはじめ」の意味・使い方
✅ 「をはじめ」の類似表現
について、解説してきました。
を主に参考にしています。
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