今回は、
✅ 「のうち」の品詞
✅ 「のうち」の意味・使い方
✅ 「のうち」の類似表現
について、一緒に勉強していきましょう。
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例文で学ぶ 日本語文法
品詞から見る「のうち」
「の」は連体助詞
連体助詞 「の」
+
名詞 「うち(内)」
修飾名詞(修飾する側)+ の + 被修飾名詞(修飾される側)
の形で名詞と名詞をつなぐことができます。
授業の前
だと、「の」を介することで、名詞「授業」が名詞「前」を修飾していますね。
「授業」を基準として、時間がそれよりも「前」であることを表しています。
また、
Aさんの隣
でも、「の」を介することで、名詞「Aさん」が名詞「隣」を修飾していますね。
「Aさん」を基準として、空間的に「隣」であることを表しています。
このように、連体助詞「の」には、前後の名詞をつなぎ、前にある「修飾名詞」が後ろにある「被修飾名詞」の基準になる用法があります。
連体助詞「の」については、以下の記事で詳しく解説しています。
こちらも、あわせてご確認ください。
「うち」は名詞
「のうち」は、限定された範囲の中から●●を表す
「のうち(の内)」の形になると、
ですね。
2つのうち、どちらを選ぼうか?
であれば、「2つ」が限定された範囲で、その中から選んでいます。
Aさん・Bさん・Cさんのうち、Aさんをリーダーに指名した。
であれば、「Aさん・Bさん・Cさん」が限定された範囲で、その中から指名していますね。
介在する「の」は連体助詞なので、前に来る「限定された範囲」は必ず名詞です。
どんなものが来るのかを見ていきましょう。
「のうち」の意味・使い方
数量詞 + のうち
10人のうち、8人が宿題をやってきた。
であれば、「10人」という限定された範囲の中で、宿題をやってきたのが8人・やってこなかったのが2人です。
5冊のうち、日本語で書かれたものはなかった。
であれば、「5冊」という限定された範囲の中で、すべてが日本語以外で書かれたものであったことがわかりますね。
複数の選択肢 + のうち
A・B・Cのうち、どれが欲しい?
であれば、「A・B・C」という限定された範囲の中で、1つだけ選択をさせています。
この本とあちらの本のうち、必要な方を持っていってください。
であれば、「この本・あちらの本」という限定された範囲の中で、どちらかを選択させていますね。
時間 + のうち
1日のうち、家にいるのはどれくらいですか?
であれば、「1日」という限定された範囲の中で、どれくらいの時間を家で過ごしているかを聞いています。
1年のうち、会社の休みは120日です。
であれば、「1年」という限定された範囲の中で、120日が休みであることがわかりますね。
具体的な内容 + のうち
当社の従業員のうち、資格を持っているのは5人です。
であれば、「当社の社員」という限定された範囲の中で、5人が資格を持っています。
今日買ってきたもののうち、1番高かったのは腕時計だ。
であれば、「今日買ってきたもの」という限定された範囲の中で、腕時計が1番高かったことがわかりますね。
「のうち」の類似表現
「のうち」の類似表現は、「の中で」
10人のうち、8人が宿題をやってきた。
10人の中で、8人が宿題をやってきた。
1日のうち、家にいるのはどれくらいですか?
1日の中で、家にいるのはどれくらいですか?
のように、「のうち ⇔ の中で」を置き換えても不自然ではないですね。
「のうちで」の形で用いられることもある
格助詞「で」には、
富士山は、日本で1番高い山だ。
のように、その内容が成り立つ領域を指定する用法があります。
「の中で」の「で」も、この領域を表す格助詞です。
「のうち」と一緒に用いることができ、
1日のうち、家にいるのはどれくらいですか?
↓
1日のうちで、家にいるのはどれくらいですか?
のように、「のうち ⇔ のうちで」を置き換えても不自然ではないですね。
格助詞「で」については、以下の記事で詳しく解説しています。
こちらも、あわせてご確認ください。
参考書籍
今回は、
✅ 「のうち」の品詞
✅ 「のうち」の意味・使い方
✅ 「のうち」の類似表現
について解説してきました。
を主に参考にしています。
さらに詳しく勉強したい方は、ぜひ手に入れてみてください。
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