今回は、
✅ 「にとって」の意味・使い方
✅ 「にとって」の類似表現
について、一緒に勉強していきましょう。
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例文で学ぶ 日本語文法
「にとって」の意味・使い方
「にとって」は、領域を表す複合格助詞
私にとって、Aさんは大切な人だ。
「Aさん=大切な人」という図式は、誰にでも成り立つわけではなく、「私」という領域におけるものだということを表しています。
このクラスでの思い出は、生徒たちにとって一生の宝物だ。
また「このクラスでの思い出=一生の宝物」という図式は、誰にでも成り立つわけではなく、「そのクラスに属する生徒」という領域におけるものだということを表しています。
「にとって」を用いた文で述語・述部になるのは、
- 「大切だ・重要だ・簡単だ・難しい」のようなイ形容詞・ナ形容詞
- 「一生の宝物だ・ささいなことだ」のような名詞+「だ」
などです。
いずれも認識や価値判断を表していますね。
「にとって」の類似表現
「にとって」の類似表現は、格助詞「に」
私にとって、プライベートな時間がなによりも大切だ。
私には、プライベートな時間がなによりも大切だ。
のように、「にとって ⇔ に(は)」を置き換えても不自然ではないですね。
領域を表す格助詞「に」は、基本的に、とりたて助詞「は」とセットで用いられます。
いずれも、認識や価値判断が成り立つ領域を表すため、
○ 私にとって、Aさんは大切な人だ。
○ 私には、Aさんは大切な人だ。
のような主観的な述語・述部だと自然ですが、
×私にとって、Aさんは美しい。
× 私には、Aさんは美しい。
のような客観的な状態を表す述語・述部だと不自然ですね。
「美しい」と同様に
- 汚い
- 貴重だ
- 有名だ
なども「にとって」「に」と相性の悪い表現です。
参考書籍
今回は、
✅ 「にとって」の意味・使い方
✅ 「にとって」の類似表現
について、解説してきました。
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