
今回は、
✅ 「風邪がうつる」の書き方
について、一緒に勉強していきましょう。
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例文で学ぶ 日本語文法
目次
「風邪が移る」が適切な表現
「風邪がうつる」は、「風邪が移る」と表記
広辞苑より、「移る」には、
- 物がある場所から他の場所に置きかわる。
- 人の心や関心の対象などが変わる。
- 官位などが変わる。
- 香りや色が他の物にしみつく。
- 前と違った状態になる。
- 物怪(もののけ)などが「よりまし」などにつく。
- 病気などが他に感染する。
- 火が燃えひろがる。
- 花や葉が散る。
- (色などが)あせ衰える。
- 時間が経過する
という意味があります。
この中で、「風邪がうつる」に該当するのは、⑦の「病気などが他に感染する」です。
広辞苑以外でも、明鏡国語辞典では
- 人や物が移動する。
- 居所や所属が変わる。
- 役割・権限などの所在が変わる。
- 場所が変わって、その役割や機能をもった土地ができる。
- 眼前の後継が動いて、他の光景に変わる。
- 精神の状態が、ある状態から他の状態に変わる。
- 関心の対象が対象が他のものに変わる。
- 時が過ぎ去る。
- 香りや色が他のものにしみこむ。
- 伝染病など、よくないものに感染する。
- 物事が次の段階に進む。
とあり、⑩の「伝染病など、よくないものに感染する」が該当します。
「移る」は、
風邪が移る。
の「風邪」以外にも、
手足口病が移る。
COVID-19が移る。
のように、他の感染症が拡大するときにも用いることが可能です。
「感染る」「伝染る」は、熟字訓としての読み方
「移る」には、「病気などが他に感染する」「伝染病など、よくないものに感染する」以外にも、
- 物がある場所から他の場所に置きかわる。
- 人の心や関心の対象などが変わる。
- 官位などが変わる。
などの多くの意味があります。
そのため、「風邪が感染した」ということをわかりやすくするために、
風邪が感染る。
風が伝染る。
と表記して「うつる」と読ませることがあります。
本来、「感染」にも「伝染」にも「うつ」という読み方はありません。
このように、熟字をひとまとまりの訓読みにすることを「熟字訓」と言います。
「感染る(うつる)」「伝染る(うつる)」は、熟字訓の例です。
熟字訓には、ほかにも
- 大人(おとな)
- 紫陽花(あじさい)
- 一昨日(おととい)
- 無花果(いちじく)
- 五月雨(さみだれ)
- 相応しい(ふさわしい)
などがあります。
参考書籍
今回は、
✅ 「風邪がうつる」の書き方
について、解説してきました。
を主に参考にしています。
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