今回は、
✅ 「あげく」の意味・使い方
✅ 「あげく」の類義表現
について、一緒に勉強していきましょう。
この記事以外にも、文法の記事を数多く掲載しています。
ぜひ、以下をブックマークしてご確認ください。
例文で学ぶ 日本語文法
「あげく」の意味・使い方
「あげく」は、ある物事を十分に行ったことを示す表現
散々迷ったあげく、何も買わずに帰ってきた。
「何を買うか迷う」という行為を十分に行った上で、「結局何も買わなかった…」という残念な気持ちが表されています。
2時間の会議のあげく、結論が出なかった。
「会議」を十分に行った上で、「結論が出なかった…」という残念な気持ちが表されています。
このように、「十分に▲▲したのに、結局●●だった…」という内容を表すのが「あげく」の用法です。
「あげく」の接続
「動詞のタ形」であれば、
一生懸命走ったあげく、約束の時間に間に合わなかった。
「する動詞の語幹 + の」であれば、
度重なる残業のあげく、体調を崩してしまった。
のように接続します。
「あげく」の類義表現
「あげく」の類義表現は、「末に」「結果」
散々迷ったあげく、何も買わずに帰ってきた。
散々迷った末に、何も買わずに帰ってきた。
散々迷った結果、何も買わずに帰ってきた。
のように、「あげく ⇔ 末に⇔ 結果」を置き換えても不自然ではないですね。
「末に」「結果」は、残念な気持ちがなくてもOK
○ 頑張って勉強したあげく、志望校に落ちてしまった。
× 頑張って勉強したあげく、志望校に合格した。
○ 頑張って勉強した末に、志望校に落ちてしまった。
○ 頑張って勉強した末に、志望校に合格した。
○ 頑張って勉強した結果、志望校に落ちてしまった。
○ 頑張って勉強した結果、志望校に合格した。
「結果」は、原因を表すことがある
頑張って勉強したあげく、志望校に落ちてしまった。
「あげく」の場合、「頑張って勉強した」→「志望校に●●」という順に事態が起こっており、「●●」には残念な気持ちが含まれます。
頑張って勉強した末に、志望校に落ちてしまった。
頑張って勉強した末に、志望校に合格した。
「末に」の場合も「頑張って勉強した」→「志望校に●●」という順に事態が起こっており、「●●」には残念な気持ちが含まれていても・含まれていなくても用いることができます。
頑張って勉強した結果、志望校に落ちてしまった。
頑張って勉強した結果、志望校に合格した。
「結果」の場合も「頑張って勉強した」→「志望校に●●」という順に事態が起こっており、「●●」には残念な気持ちが含まれていても・含まれていなくても用いることができます。
上の「落ちてしまった」の例文は、「あげく」「末に」と同じように時系列順に事態を述べているだけです。
下の「合格した」の例文は、時系列順に事態を述べるのに加え、「頑張って勉強したから」という原因の意味が含まれていますね。
「頑張って勉強したから、志望校に落ちてしまった」は不自然ですが、「頑張って勉強したから、志望校に合格した」は自然です。
そのため、
頑張って勉強したあげく、志望校に落ちてしまった。
頑張って勉強した末に、志望校に落ちてしまった。
頑張って勉強した結果、志望校に落ちてしまった。
のように、原因の意味が含まれないときは「あげく ⇔ 末に ⇔ 結果」を置き換えても不自然ではないですが、
ほとんど勉強しなかった結果、志望校に落ちてしまった。
のように、原因の意味が含まれるときには
ほとんど勉強しなかったあげく、志望校に落ちてしまった。
ほとんど勉強しなかった末に、志望校に落ちてしまった。
との意味的な違いが出てきます。
参考書籍
今回は、
✅ 「あげく」の意味・使い方
✅ 「あげく」の類義表現
について、解説してきました。
を主に参考にしています。
さらに詳しく勉強したい方は、ぜひ手に入れてみてください。
また、この記事以外にも、文法の記事を数多く掲載しています。
ぜひ、ブックマークしてご確認ください。