【文法】格助詞「に」の用法②【日本語を基礎から、もう1度】

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「日本語」を基礎から、もう1度

日本語を基礎から学ぶ方・学び直す方向けの講座です。

「こう教えてもらっていればわかったのに…」
を実現してくことを目的としています。

本講座では、主に

言語学全般

日本語文法

について取り扱っていきます。

日本語教育能力検定試験の学習のため

以外にも、

日本語教師としてレベルアップしていきたい

現場知識だけでなく、きちんと土台も固めておきたい

という方は、ぜひご一読ください。

「ガ格」「ニ格」……、なんとなく心理的な抵抗感はありませんか?

【復習】「格」とは何か?

「格」とは「名詞と述語の間に成り立つ意味関係」を表す文法用語です。

…なんだかイメージしづらいですよね。
例文で考えてみましょう。

降る。
であれば、「降る」という【動きの主体】が「雨」であることを表しています。

私は逆上がりできる。
であれば、「できる」という【能力の対象】が「逆上がり」であることを表しています。

同じ「が」でも、意味関係が違いますね。
「雨」は【動きの主体】、「逆上がり」は【能力の対象】です。
これらの意味関係は、名詞につく「格助詞」によって示されます。
言い換えれば、「直前の名詞が、述語に対してどのような関係か?」を格助詞で表しています。

格助詞は「が」「を」「に」「へ」「と」「から」「より」「で」「まで」です。
まずは、この9つを覚えましょう。

「に」の用法

「に」は大きく分けて【着点】【相手】【場所】【起因・根拠】【主体】【対象】【手段】【時】【領域】【目的】【役割】【割合】の12個の用法があります。

盛りだくさんなので、3回に分けて勉強していきましょう。
今回は【主体】【対象】【手段】【時】です。

【主体】の用法

【所有の主体
は日本語教師になるという夢がある。

【能力の主体
この問題が解けるはずがない。

【心的状態の主体
は彼女の合格が非常に嬉しい。

【対象】の用法

【動作の対象
反抗した。

【心的活動の対象
彼の雄姿憧れた。

【手段】の用法

内容物
彼女は希望満ち溢れた顔をしていた。

付着物
全身が毛おおわれている。

【時】の用法

時点
3時学校で集まりましょう。

下線部は、【主体】【対象】【手段】【時】のどの用法でしょうか?

① 午前中課題を終えた。
② 海外思いをはせる。
③ 私は時間を取れない事情があった。
④ 雨濡れた。

① 午前中課題を終えた。
(時点)】

② 海外思いをはせる。
【心的活動の対象

③ 私は時間を取れない事情があった。
【所有の対象

④ 雨濡れた。
手段(付着物)】

下線部の中で、他の選択肢と用法が異なるものはどれでしょうか?

① 彼この本が読めるはずがない。
② 午後はこの仕事を終えてください。
③ 私は深刻な悩みがある。
④ 私は彼女の成功が心から嬉しい。

① 彼この本が読めるはずがない。【能力の主体
② 午後はこの仕事を終えてください。【(時点)】
③ 私は深刻な悩みがある。【所有の主体
④ 私は彼女の成功が心から嬉しい。【心的状態の主体

②だけ【時】の用法ですね。

文法書によって言葉の定義が異なるので、「能力」「所有」「時点」「心的状態」までは覚えなくても大丈夫です。
大分類の名称(今回であれば【主体】【時】など)だけ覚えておいて、そこからの細分化は区別だけできるようにしていきましょう。

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格助詞「へ」「まで」の用法
格助詞「で」の用法①
格助詞「で」の用法②
格助詞「から」の用法
格助詞「より」の用法
格助詞「と」の用法

参考書籍

今回は、以下を参考にしています。

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