今回は、
✅ 「だろう」の意味・使い方
✅ 「だろう」の類似表現
について、一緒に勉強していきましょう。
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例文で学ぶ 日本語文法
「だろう」の意味・使い方
「だろう」は、推量を表す
彼が犯人だ。
だと、言い切る断定の表現ですが、
彼が犯人だろう。
だと、断定を避けており、あくまで想像・思考によるものだとわかります。
この「だろう」は、「彼が犯人だ」という命題をどのように話し手が捉えているかを表すモダリティです。
彼が犯人らしい。
彼が犯人に違いない。
彼が犯人のようだ。
彼が犯人みたいだ。
などと同様に、認識のモダリティに分類されます。
想像や思考といった不確かな認識によって判断をすることから、独善的なニュアンスになることが多く、話し言葉よりも論説的な文章などの書き言葉で用いられやすい表現です。
「だろう」の接続
【動詞】
Aさんは、約束の時間までに来るだろう。
【イ形容詞】
このお土産は、きっと高かっただろう。
‘【ナ形容詞】
この辺りは、静かだろう。
この辺りは、静かだっただろう。
【名詞】
この辺りは、雨だろう。
この辺りは、雨だっただろう。
「だろう」と共起する表現
その話を聞いて、Aさんはきっと喜ぶだろう。
その話を聞いて、Aさんはたぶん喜ぶだろう。
その話を聞いて、Aさんはおそらく喜ぶだろう。
その話を聞いて、Aさんはさぞ喜ぶだろう。
その話を聞いて、Aさんはさぞかし喜ぶだろう。
「だろう」の類似表現
「だろう」の類似表現は、「と見える」「と聞く」「と思う」
明日は、雨だろう。
明日は、雨だと見える。
明日は、雨だと聞く。
明日は、雨だと思う。
のように、いずれも同じ内容を表すことができます。
主な違いは、思考の主体である一人称を表すことができるかです。
○ 私は、明日は雨だと思う。
のように、「と思う」は、思考の主体である「私」を言語表現化することができますが、
× 私は、明日は雨だろう。
× 私は、明日は雨と見える。
× 私は、明日は雨と聞く。
のように、「だろう」「と見える」「と聞く」は、「私」を言語表現化すると不自然な文になってしまいます。
また、「だろう」で推量の対象となるのは、話し手にとって本来知りえないもののみです。
× 帰ったら、すぐに宿題をするだろう。
○ 帰ったら、すぐに宿題をすると思う。
のように、話し手自身の行動予定に「だろう」を用いることはできないので、注意しましょう。
参考書籍
今回は、
✅ 「だろう」の意味・使い方
✅ 「だろう」の類似表現
について、解説してきました。
を主に参考にしています。
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