「複文」の基礎知識① 複文とは?【日本語教育能力検定試験 過去問を解くための準備運動】

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複文とは?

述語を1つもつ文を「単文」、2つ以上もつ文を「複文」と言います。

まずは、「単文」から見ていきましょう。

日本語で述語にくるのは、
 動詞
 形容詞(イ形容詞・ナ形容詞)
 名詞
です。

【動詞文】
中華料理を食べた

【イ形容詞文】
そなたは美しい

【ナ形容詞文】
窓からの景色がきれいだ

【名詞文】
この女性が彼の妹だ

これらの文は、すべて述語が1つですね。
このように、述語が1つの文を「単文」と言います。

それでは、次の文はどうでしょうか?

Aさんが作った中華料理を食べた

「食べた」「作った」の2つの述語が存在しているので、これは「複文」です。

また、「中華料理を食べた」「Aさんが作った」のどちらがメインかを考えてみると…

「中華料理を食べた」がメインで、「Aさんが作った」がサブですね。
「Aさんが作った」は、どんな中華料理だったかを説明する役割をしています。

「中華料理を食べた」「Aさんが作った」のように、1つの述語を中心とした文のまとまりのことを「せつ」と言います。

「複文」は複数の述語をもっているので、複数の「節」をもっているとも言えます。

先ほどの例文では、メインの「節」が「中華料理を食べた」・サブの「節」が「Aさんが作った」でした。

このように、複数ある「節」のうち、メインとなるものを主節しゅせつ・サブとなるものを従属節じゅうぞくせつと言います。

「主節」「従属節」について、もう少し例文で見ていきましょう。

私は、彼が犯人だ知っている

この文の述語は、「知っている」と「犯人だ」ですね。
また、これらの述語が中心となる節は、「私は知っている」と「彼が犯人だ」です。

「私は知っている」と「彼が犯人だ」のうち、メインなるものは「私は知っている」ですね。
そのため、この文の主節は「私は知っている」・従属節は「彼が犯人だ」です。

勉強しているときに、電話がかかってきた

この文の述語は、「勉強している」と「かかってきた」ですね。
また、これらの述語が中心となる節は、「勉強している」と「電話がかかってきた」です。

「勉強している」と「電話がかかってきた」のうち、メインとなるものは「電話がかかってきた」ですね。
そのため、この文の主節は「電話がかかってきた」・従属節は「勉強している」です。

彼は就職し、私は進学した

この文の述語は、「就職した」と「進学した」です。
また、これらの述語が中心となる節は、「彼は就職した」と「私は進学した」です。

「彼は就職した」と「私は進学した」のうち、メインとなるものを考えると…
どちらかがメイン…ということはなさそうですね。

このように、複文は複数の「節」をもちますが、「主節」「従属節」が決まらない場合もあります。

これは、複文の中でも「従属度」が異なるためです。

「従属度」については、以降の記事にて説明していきますが、今の時点では

彼は就職し、私は進学した

のように「それぞれが単文に近い」場合は、従属度が低く、「主節」「従属節」が決まらない…という理解でOKです。

まとめ

この記事では

「複文」とはどのような文のことか?

「節」とは何か?

「主節」「従属節」とは何か?

について、ご案内してきました。

次の記事では、

「複文」にはどのような種類のものがあるのか?

について、ご案内します。

次の記事はこちら

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