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令和元年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における
試験Ⅲ 問題9
の解説です。
お手元に、問題冊子をご用意の上でご確認ください。
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前の問題はこちら
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問1 「移住後の生活」のメンタルヘルス
その答えになる理由
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選択肢を1つずつ見ていきましょう。
思春期の人と高齢者は移住による影響が少なく…に違和感があります。
一般的には、逆のイメージですよね。
どちらかというと、思春期の人と高齢者は移住による影響が大きいのではないかと思います。
1は間違いです。
自分と同じ文化のコミュニティに接触できる環境にある人は、適応しやすい場合・しにくい場合の両方がありえます。
同じ文化のコミュニティの中に閉じこもってしまえば適応しにくい一方で、そのコミュニティをきっかけに外部との接触ができれば適応しやすくなります。
どちらの方が適応しにくいとは言えないので、3は間違いです。
入念に準備した場合・移住後に対応すればよいと考える場合のどちらでも、挫折する可能性はありえます。
どちらの方が挫折しにくいとは言えないので、4は間違いです。
残った2が正解です。
おそらく異文化適応におけるハネムーン期→ショック期の内容だと思うのですが、それぞれの期間については自信がありません。。
問2 マズローの欲求五段階説
解説 マズローの欲求五段階説
「マズローの欲求五段階説」とは、本文中にある通り、人間の欲求を階層で理論化したもので、下位の欲求が満たされると、より上の欲求につながるとされています。
上から順に
① 自己実現欲求(自分にしかできないことを成し遂げたい、自分らしく生きていきたいという欲求)
② 承認欲求(所属する集団の中で高く評価されたい、自分の能力を認められたいという欲求)
③ 社会的欲求(何らかの社会集団に所属して安心感を得たいという欲求)
④ 安全欲求(身体的に安全で、かつ経済的にも安定した環境で暮らしたいという欲求)
⑤ 生理的欲求(生命活動を維持するために不可欠な、必要最低限の欲求)
です。
その答えになる理由
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上記の通り、4が正解です。
問3 合理化
解説 合理化
「合理化」とは、欲求が満たされなかったときに、その理由を無意識的に正当化して自我が傷つくのを防ぐことを言います。
解説 同一視
関連する用語もあわせて整理してしまいましょう。
「同一視」とは、自分の理想としている他者の価値観や態度を取り入れ、同化しようとすることを言います。
解説 行動化
関連する用語もあわせて整理してしまいましょう。
「行動化」とは、抑圧された衝動や葛藤が問題行動(暴力・犯罪・自傷など)として表れることを言います。
解説 補償
関連する用語もあわせて整理してしまいましょう。
「補償」とは、ある面での自己への不満を他の面の努力でカバーすることを言います。
勉強が苦手なので、代わりにスポーツを頑張るといったイメージです。
似た内容で「代償」という言葉がありますが、違いは劣等感の有無です。
他人よりできていないと感じる点に劣等感がある場合は「補償」、ない場合は「代償」と言います。
その答えになる理由
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選択肢を1つずつ見ていきましょう。
1が「合理化」の例です。
2は「同一視」の例です。
3は「行動化」の例です。
4は「補償」の例です。
1が正解です。
問4
その答えになる理由
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これは解説不要ですね。
3が正解です。
問5 異文化間カウンセリング
その答えになる理由
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選択肢を1つずつ見ていきましょう。
相談者の体験の異文化的な背景は、心理的な混乱や不適応と密接に関係しています。
特別なものとして…だと言い過ぎな気もしますが、一般的な事象として取り扱うのは良くありません。
1は間違いです。
まず、相談者の発言や行動を共感的に受け入れないことにはカウンセリングを進めていくことはできません。
2は間違いです。
カウンセリングにおいては、言語化された事柄の理解だけでなく、非言語的な印象も大切です。
3は間違いです。
4は何も問題ありません。
これが正解です。
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過去問解説の一覧はこちら
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