令和3年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における
試験Ⅰ 問題14
の解説です。
お手元に、問題冊子をご用意の上でご確認ください。
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問1 文化庁が行っている事業
解説 地域日本語教育スタートアッププログラム
文化庁が実施しており、地域日本語教育の専門家を派遣することにより日本語教室の設置に向けた支援を実施し、もって各地に日本語学習環境が整備され、日本語教育の推進が図られることを目的としています。
解説 地域国際化推進アドバイザー
多文化共生や国際協力に関する研修会や講演会の開催、災害多言語支援センターの設置運営訓練の実施、施策立案やプラン策定のための助言を受けることなどを目的として、一般財団法人自治体国際化協会(CLAIR/クレア)が登録・申請に基づく派遣を行っています。
その答えになる理由
上記解説より、「地域日本語教育スタートアッププログラム」が文化庁が行っている事業ですね。
1が正解です。
3は、独立行政法人 国立国語研究所が行っている事業です。
コーパスである中納言のほか、さまざまな調査研究結果をHPから確認することができます。
4は、独立行政法人 日本学生支援機構が行っている事業です。
大学、短期大学、高等専門学校、専修学校(専門課程)、我が国の大学に入学するための準備教育課程を設置する教育施設及び日本語教育機関における、外国人留学生の在籍状況に関する調査であり、時事問題として数値が出題されることもあります。
問2 令和元年度(2019年度)調査
その答えになる理由
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P5より、令和元年度(2019年度)における日本語教師等の数は、46,411人です。
約4万6千人であるため、3が正解です。
問3 令和元年度(2019年度)調査
その答えになる理由
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P12より、年代別では
- 20代:2,468人(全体の5.3%)
- 40代:6,945人(全体の15.0%)
- 60代:10,352人(全体の22.3%)
であり、60代が最も多いですね。
1は間違いです。
P15を見て、日本語教師等の数を見てみると……地域別の集計がされていないですね…!!
例年、文化庁の「国内の日本語教育の概要」は本文から出題されているのですが、選択肢2だけはパンフレットからの出題のようです。
- 関東:21,748人
- 近畿:9,894人
- 中部:6,825人
の順になっているので、最も多いのが関東・次いで多いのが近畿ですね。
2は間違いです。
P11より、職務別では
- 常勤による者:6,635人(全体の14.3%)
- 非常勤による者:15,031人(全体の32.4%)
- ボランティアによる者:24,745人(全体の53.3%)
であり、ボランティアによる者が最も多いですね。
3は間違いです。
P13より、機関・施設等別では
- 法務省告示機関:113,626(全体の40.9%)
- 大学等機関:66,112(全体の23.8%)
- 任意団体等:35,619(全体の12.8%)
- 国際交流協会:33,590(全体の12.1%)
- 地方公共団体・教育委員会:28,910(全体の10.4%)
の順であり、国際交流協会・大学等機関・法務省告示機関の中では、法務省告示機関が最も多いですね。
4が正解です。
問4 日本語教育人材に求められる資質・能力
その答えになる理由
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P24~34の表1~11より、日本語教育人材に求められる資質・能力を
- 知識
- 技能
- 態度
に分けて詳述しています。
1が正解です。
問5 日本語教育人材の役割
その答えになる理由
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P19より、日本語教育人材の役割を次の三つに整理しています。
① 日本語教師
日本語学習者に直接日本語を指導する者② 日本語教育コーディネーター
日本語教育の現場で日本語教育プログラムの策定・教室運営・改善を行ったり、日本語教師や日本語学習支援者に対する指導・助言を行うほか、多用な期間との連携・協力を担う者③ 日本語学習支援者
文化審議会国語文化会 日本語教育人材の養成・研修の在り方について(報告)改訂版
日本語教師や日本語教育コーディネーターと共に学習者の日本語学習を支援し、促進するもの
2が正解です。