
今回は、
✅ 終助詞とは?
✅ 終助詞の種類
について、一緒に勉強していきましょう。
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例文で学ぶ 日本語文法
終助詞とは?
終助詞は、助詞の種類の1つ
明日は休校です。
の文末に終助詞「か」がつくことで、
明日は、休校ですか?
という疑問を表す文になります。
また、終助詞「よ」がつくことで
明日は、休校ですよ。
という伝達を表す文になり、終助詞「ね」がつくことで
明日は、休校ですね。
という確認を表す文になりますね。
このように、文末につくことで、事態に対する疑問・聞き手に対する伝達・確認や詠嘆の態度などを表すのが終助詞の役割です。
助詞とは?


働け!
のように単独で用いられることもなければ、
働かない
働きます
のように活用することもありません。
カフェで働く。
カフェで働くので、良かったら来てね。
駅前にカフェがオープンしたよ。
のように、名詞や動詞などにつく形で使用します。
品詞全般については、以下の記事で詳しく解説しています。
こちらも合わせてご確認ください。


ほかには、どのような助詞があるのか?
格助詞 | 名詞について、その名詞と述語との意味関係を表す |
連体助詞 | 名詞によって名詞を修飾するときに間に入る |
並列助詞 | 名詞と名詞を対等な関係で結びつける |
とりたて助詞 | ほかの要素との関係を背景に、文中のある要素に焦点を当てて、累加・限定などを表す |
接続助詞 | 従属節と主節の関係を表す |
終助詞 | 文末に用いられ、事態に対する疑問や話し手に対する伝達の態度などを表す |
雨が降っているので、犬の散歩と買い物はやめておこうよ。
「が」は、格助詞です。
述語「降っている」という動きの主体が「雨」であることを表しています。
「ので」は、接続助詞です。
犬の散歩と買い物をやめておく理由が「雨が降っている」という事態であることを表しています。
「の」は、連体助詞です。
「犬」という名詞で「散歩」を修飾するために、間に入っています。
「と」は、並列助詞です。
「犬の散歩」と「買い物」を対等な関係で結びつけています。
「は」は、とりたて助詞です。
「ほかのことはするが、犬の散歩と買い物は…」という対比を表しています。
「よ」は、終助詞です。
「やめておこう」と言い切るのではなく、確認の意図が足されています。
助詞全般については、以下の記事で詳しく解説しています。
こちらも合わせてご確認ください。


終助詞の種類
疑問を表す終助詞
昨日、どこかに行きました⤴?
のように、上昇調イントネーションにすることで疑問を表すこともできますが、
昨日、どこかに行きましたか⤴?
のように、明示的に疑問を表すことが可能です。
伝達を表す終助詞
よ | その文が表す内容を聞き手が知っているべき情報として示す |
ぞ | 新たな認識が成立したことを示す |
ぜ | 話し手が認識した内容を一方的に聞き手に示す |
さ | 話し手にとって当然と思える内容を聞き手に示す |
わ | 発話が話し手の個人的な考え・感情であることを示す |
終助詞「よ」の意味・使い方
「よ」が文末につくことで
明日は、休校ですよ。
のように、その文が表す内容を聞き手が知っているべき情報として示すことができます。
終助詞「ぞ」の意味・使い方
「ぞ」が文末につくことで、
定休日って書いてあるぞ。
のように、新たな認識が成立したことを示すことができます。
終助詞「ぜ」の意味・使い方
「ぜ」が文末につくことで、
もう夜だぜ。
買い物は、明日にしておこう。
のように、話し手が認識した内容を一方的に聞き手に示すことができます。
終助詞「さ」の意味・使い方
「さ」が文末につくことで、
おばけなんていないさ。
のように、話し手にとって当然と思える内容を聞き手に示すことができます。
終助詞「わ」の意味・使い方
「わ」が文末につくことで、
そうだわ。
買い物に行かなくっちゃ。
のように、発話が話し手の個人的な考え・感情であることを示すことができます。
確認・詠嘆を表す終助詞
ね | ① 内容を頭の中で確認しながら、話し手の認識として聞き手に示す ② 話し手が提示した認識に対して、聞き手に確認を求める ③ 話し手が発話を続ける際に、聞き手を意識していることを示す |
な | ① 非対話的に、話し手が新たに認識した事態を示す ② くだけた形での確認を示す |
よね | ① 聞き手にも受け入れられるものとして、話し手の認識を聞き手に示す ② 聞き手に直接関わることや、聞き手の方が確かな情報をもっていると見込まれる内容に対しての確認を示す |
終助詞「ね」の意味・使い方
終助詞「ね」には、大きく分けて3つの用法+αがあります。
「ね」が文末につくことで、
この問題、難しいですね。
のように、内容を頭の中で確認しながら、話し手の認識として聞き手に示すことができます。
これが1つ目の用法です。
また、
あなたが犯人ですね。
のように、話し手が提示した認識に対して、聞き手に確認を求めることもできます。
これが2つ目の用法です。
「今日の午後、時間ある?」
「今日の午後ですね。大丈夫ですよ」
のように、話し手が発話を続ける際に、聞き手を意識していることを示すこともできますね。
これが3つ目の用法です。
「文末に用いられる」という終助詞の使い方から外れるのですが、
今日ね、学校でね、図工の授業があったんだけどね、そこで絵を書いたんだ。
のように、間投的に用いることもできます。
一方的に話すのではなく、聞き手を意識していることを示しているので、3つ目の用法と似た使い方ですね。
終助詞「な」の意味・使い方
終助詞「な」には、2つの用法があります。
「な」が文末に付くことで、
雨が降りそうだな。
傘を持っていこう。
のように、非対話的に、話し手が新たに認識した事態を示すことができます。
これが1つ目の用法です。
この用法は、
雨が降りそうだぞ。
傘を持っていこう。
のように、終助詞「ぞ」と近い意味をもっています。
また、
「約束の時間に間に合わないかもしれない」
「さては、寝坊したな」
のように、くだけた形での確認を示すこともできます。
これが2つ目の用法です。
話し言葉で「なあ」の形になると、
温かくなってきた。
もう春だなあ。
のように、ある事態を認識したことから引き起こされる感情の高まりを詠嘆的に示すことができるようになります。
これは、「な」の1つ目の用法からの派生です。
終助詞「よね」の意味・使い方
終助詞「よ」「ね」が組み合わさると、
この部屋、寒いよね。
のように、聞き手にも受け入れられるものとして、話し手の認識を聞き手に示すことができます。
また、
「昨日なんて言っていたか、覚えているよね?」
「……もちろんだよ!」
のように、聞き手に直接関わることや、聞き手の方が確かな情報をもっていると見込まれる内容に対しての確認を示すことも可能です。
文末にある=終助詞ではない
「忘年会の幹事、誰がやる?」
「それなら、私が」
この「が」は、文末で用いられていますが、終助詞ではありません。
「忘年会の幹事、誰がやる?」
「それなら、私が(やります)」
のように、後続要素が省略されているだけですね、
この「が」は、主体を表す格助詞です。
「旅行に行きたいなあ」
「私も」
この「も」は、文末で用いられていますが、終助詞ではありません。
「旅行に行きたいなあ」
「私も(行きたい)」
のように、後続要素が省略されているだけですね。
この「も」は、累加を表すとりたて助詞です。
「なぜ、もっと早く報告しなかったんだ!」
「先日お伝えしましたが」
この「が」は、文末で用いられていますが、終助詞ではありません。
「なぜ、もっと早く報告しなかったんだ!」
「先日お伝えしましたが(覚えていないですか…?)」
のように、後続要素が省略されているだけですね。
この「が」は、逆接を表す接続助詞です。
最後に
今回は、
✅ 終助詞とは?
✅ 終助詞の種類
について、解説してきました。
を主に参考にしています。
さらに詳しく勉強したい方は、ぜひ手に入れてみてください。
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