今回は、
✅ 「つつ」「つつも」の意味・使い方
✅ 「つつ」「つつも」の類似表現
について、一緒に勉強していきましょう。
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例文で学ぶ 日本語文法
「つつ」「つつも」の意味・使い方
「つつ」「つつも」は、主体の動作と同時に成立する動作を表す
敵の様子に注意しつつ、スパイ活動を始めた。
敵の様子に注意しつつも、スパイ活動を始めた。
主節が「スパイ活動を始めた」・従属節が「敵の様子に注意しつつ(も)」です。
「スパイ活動を始める」は意志的な動作であり、それと同時に成立している「敵の様子に注意する」という動作が付随していることがわかります。
「しつつも」の「も」は、とりたて助詞です。
「形式的な『も』」と呼ばれるもので、あってもなくても意味は変わりません。
主節は意志的な動作でなければならないので、
× 大雨が降りつつ、電車が運休になった。
のような使い方をすることはできません。
「つつ」「つつも」の接続
テレビを見る。宿題をする。
動詞「見る」の連用形は、「見」ですね。
「つつ」をあとにつけると「見つつ」です。
テレビを見つつ、宿題をする。
のように、「つつ」を用いることで「宿題をする」という動きに付随した「テレビを見る」という動きだと表すことができます。
「つつ」「つつも」の類似表現
「つつ」「つつも」の類似表現は、「ながら」
テレビを見つつ、宿題をする。
テレビを見つつも、宿題をする。
テレビを見ながら、宿題をする。
のように、「つつ(も) ⇔ ながら」を置き換えても不自然ではないですね。
動詞の連用形に接続する点も共通しています。
「ながら」は、従属節に時間的な幅がある場合にしか使えない。
○ 彼女を気遣いつつ、手紙を開いた。
○ 彼女を気遣いながら、手紙を開いた。
「(彼女を)気遣う」は時間的に幅がある動作であり、主節の「(手紙を)開く」よりもその時間が長いですね。
この場合は、「つつ」「ながら」のどちらでも自然な表現です。
○ 手紙を開きつつ、彼女を気遣った。
△ 手紙を開きながら、彼女を気遣った。
先ほどの例文よりも、「ながら」に違和感があるのではないでしょうか?
これは、「(手紙を)開く」は時間的に幅がない動作であり、主節の「(彼女を)気遣う」よりもその時間が短いことによるものです。
この場合は、「つつ」を使った方が良いですね。
時間的な幅があれば良いので、
○ 何度も休みつつ、ゴールまでたどりついた。
○ 何度も休みながら、ゴールまでたどりついた。
のように、動作の繰り返しで時間の幅を表現することができれば、「つつ」「ながら」のどちらも用いることができます。
参考書籍
今回は、
✅ 「つつ」「つつも」の意味・使い方
✅ 「つつ」「つつも」の類似表現
について、解説してきました。
を主に参考にしています。
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