今回は、
✅ 「をめぐって」の意味・使い方
✅ 「をめぐって」の類似表現
について、一緒に勉強していきましょう。
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例文で学ぶ 日本語文法
「をめぐって」の意味・使い方
「をめぐって」は、追及する対象を示す表現
「をめぐって」は、格助詞「を」+動詞「めぐる」のテ形で構成される複合格助詞です。
格助詞と同様に、名詞に接続します。
裏金疑惑を議論した。
よりも、
裏金疑惑をめぐって議論した。
だと、どのような内容を議論したかがわかりやすくなりますね。
裏金疑惑を議論した。
裏金疑惑をめぐって議論した。
のいずれも、格助詞「を」は、言語活動の対象を表す用法です。
述語には、
- 議論する
- 争う
- 対立する
などの動詞が用いられます。
格助詞「を」の用法については、以下の記事で詳しく解説しています。
こちらも、あわせてご確認ください。
「をめぐって」の類似表現
「をめぐって」の類似表現は、「について」「に関して」
「をめぐって」は、
裏金疑惑を議論した。
裏金疑惑をめぐって議論した。
のように、「を」の言語活動の対象をわかりやすくした表現です。
これらの表現は、
裏金疑惑について議論した。
裏金疑惑に関して議論した。
のように、「について」「に関して」などの複合格助詞に置き換えることができます。
ただし、この置き換えができるのは、述語が言語による情報を扱う動詞の場合のみです。
○ 法律改正をめぐって、与野党が対立している。
△ 法律改正について、与野党が対立している。
△ 法律改正に関して、与野党が対立している。
のように、
- 対立する
- 争う
といった言語による情報を含まない動作には、「をめぐって」の方が自然です。
「をめぐって」は、動作主単独の動作には用いられない
○ この授業では、格助詞「を」について解説します。
○ この授業では、格助詞「を」に関して解説します。
× この授業では、格助詞「を」をめぐって解説します。
述語が「解説する」という言語による情報を扱う動詞であるものの、「をめぐって」だと不自然ですね。
このように、動作主が単独で行う動作の場合は、「めぐって」を用いることができません。
参考書籍
今回は、
✅ 「をめぐって」の意味・使い方
✅ 「をめぐって」の類似表現
について、解説してきました。
を主に参考にしています。
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