令和2年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における
試験Ⅲ 問題8
の解説です。
お手元に、問題冊子をご用意の上でご確認ください。
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問1 CEFR
解説 CEFR
1人の人がいくつもの言語を必要に応じて使用するという「複言語主義」を背景に言語能力を「can-do(~ができる)」という形で示しており、簡単なものからA1→A2→B1→B2→C1→C2の6つのレベルが設定されています。
その答えになる理由
今回は、「CEFR A2 レベル」が問われています。
「CEFRの各レベルがどれくらのレベル感なのか?」を覚えていれば簡単に解けるのですが、なかなかそこまでは手が回らないですよね。
今回は、「A2が6段階の下から2番目」だとわかっていれば、解けるようになっています。
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
1 詳しく明瞭な文章
2 一つの流れにまとめた文章
3 記事と自分の経験を関連付けた文章
4 短い簡単な文を使った文章
4だけ、ほかと比べて明らかに簡単な内容になっていますね。
これが正解です。
問2 マインドマップ
その答えになる理由
これは、マインドマップを知っているか・知らないかですね。
2が正解です。
マインドマップは日本語教育に限らず、様々なシーンで活用できるフレームワークです。
このサイトがわかりやすいので、興味のある方は覗いてみてください。
問3 ピア・レスポンス
解説 ピア・レスポンス
互いにフィードバックし合うことで書く能力を向上させるだけでなく、読み手を意識して自身の推敲能力を伸ばす効果も期待できます。
その答えになる理由
ピア・レスポンスは、近いレベルの学習者同士で行います。
能力に著しく差があると、言語能力の低い方の学習者はアドバイスの意味が聞き取れなかったり、わからなかったりするためです。
1の内容が不適当ですね。
これが正解です。
問4 教師によるフィードバック
その答えになる理由
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
テーマそのものを変更したり、学習者の意見とは異なる方向性で修正するのは、適切なフィードバックではありません。
学習者の意図が反映できるように、間違っている箇所を修正していけると良いですね。
1が正解です。
学習者間で不公平感が生じないように…はその通りなのですが、現実問題として、学習者によってレベル感や間違え方は違ってきます。
フィードバックの姿勢は統一するものの、添削の仕方などまで統一するのは、なかなか難しそうですね。
2は、間違いです。
学習者の意欲を削がないように…はその通りなのですが、間違っている部分をそのままにしてしまうと、学習者のためにはなりません。
3は、間違いです。
フィードバック時は、間違えた点の指摘だけでなく、学習者のモチベーションにつながるように、良かった点も指摘できると良いですね。
4は、間違いです。
問5 ポートフォリオ
解説 ポートフォリオ
それらの資料を学習者自身が教師と共同で評価するのが、ポートフォリオ評価です。
数値化が難しい学習者の活動や作品を質的に見ることで、学習意欲の向上や自律的学習につなげることができます。
その答えになる理由
2が「ポートフォリオ」の内容そのままですね。
これが正解です。