令和6年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における
試験Ⅰ 問題9
の解説です。
執筆時点では、正式解答は公表されていません。
参考の1つとして、ご確認ください。
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問1 定着化
解説 定着化(化石化)
解説 符号化
主に、デジタル化の場面で使われます。
解説 文法化
生き物が暮らすところには、水源がある。
の「ところ」は、場所を表す空間的な意味をもっていますが、
ちょうど昼ご飯を食べたところだ。
の「ところ」は、場所の意味が薄まり、「昼ご飯を食べ終わった」という文法的な機能を表しています。
解説 過剰般化(過剰一般化)
ナ形容詞を否定形にするときの
必要です
↓
必要じゃないです
というルールをイ形容詞にも当てはめて
美しいです
↓
美しいじゃないです
と言ってしまうこと場合などが、よく例として出てきます。
その答えになる理由
「特定の項目が誤用のまま残ってしまう」なので、定着化の内容ですね。
1が正解です。
問2 適性処遇交互作用
解説 適性処遇交互作用
「交互作用」とは、2つ以上の要因が関係することによって発揮される相乗効果・相殺効果なので、学習者の適性に合わせて指導法を変えることで、効果がプラスにもマイナスにも働くことを示しています。
その答えになる理由
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
1は、「学習者の習得状況に合った指導」が間違いです。
適正処遇相互作用では、「学習者の適性にあった指導」を行うことで、効果がプラスになるとされています。
2は、何も問題ありません。
これが正解です。
3は、「適正が変化する」が間違いです。
適正処遇交互作用で触れられているのは、あくまで適性に合った指導法だと効果がプラス・合っていないとマイナスだとされています。
4は、「学習者の適正を変化させるような指導」が間違いです。
適正処遇相互作用では、学習者の適性の変化させるのではなく、適性に合わせて指導法を変化させることが効果的だとされています。
問3 ビリーフ
解説 ビリーフ
- 学習者側のビリーフ
- 教師側のビリーフ
があり、一致して入ればプラスな作用・異なっていればマイナスな作用が生まれます。
その答えになる理由
2がビリーフの説明そのままですね。
これが正解です。
問4 ワーキングメモリ
解説 ワーキングメモリ
ワーキングメモリの容量には限界があり、ある作業で容量が取られてしまうと、別のことがスムーズに行えなくなるなどの現象が生じるとされています。
その答えになる理由
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
ワーキングメモリは、何かを判断したり・思考したりするときの情報の一時保管場所です。
一時保管される情報は、外から入ってきたものだけでなく、頭の中で考えているものも含まれます。
1は、間違いです。
ワーキングメモリは、何かを判断したり・思考したりするときの情報の一時保管場所です。
判断・思考のための情報なので、感覚的な情報は、識別された状態で保管されます。
2は、間違いです。
ワーキングメモリは、別のことに気を取られたり・別の作業をしていたりすると、要領の制限を受けやすくなります。
3は、間違いです。
4は、何も問題ありません。
これが正解です。
問5 外国語副作用
解説 外国語副作用
その答えになる理由
1が外国語副作用の説明そのままですね。
これが正解です。