令和6年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における
試験Ⅰ 問題11
の解説です。
執筆時点では、正式解答は公表されていません。
参考の1つとして、ご確認ください。
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問1 報道の記事における特徴的な構成・表現
その答えになる理由
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
政治面・経済面などでの報道では、筆者の解釈ではなく、客観的な情報を中心に記事が構成されます。
1は、間違いです。
「拝啓」などの前文・「敬具」などの末文が使われるのは、報道記事ではなく、手紙ですね。
2は、間違いです。
政治面・経済面での報道では、まずメインとなる情報が、次にそれの補足となる情報が提示されます。
3は、正しいです。
政治面・経済面での報道では、「だろう」のような推量の表現よりも、「である」のような断定の表現の方がメインとなります。
ただし、推量の表現が完全に避けられるわけではありません。
事故の原因は、●●の可能性があります。
のように、断定ではない表現が用いられることもありますね。
4は、間違いです。
問2 打ち言葉
解説 打ち言葉
マジ受けるんだけどww
などが該当します。
その答えになる理由
1が打ち言葉の説明そのままですね。
これが正解です。
問3 二つ以上の単語が結合して全体が特定の意味を表す慣用句
その答えになる理由
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
歯に衣着せぬ
は、「歯に服を着せない」という文字通りの意味ではなく、相手に遠慮せず、思っていることを包み隠さずに言うことを表しています。
1は、慣用句です。
鼻が高い
は、「鼻の高さが高い」という文字通りの意味ではなく、自慢げであることを表しています。
2は、慣用句です。
目がない
は、「目が存在しない」という文字通りの意味ではなく、度を超えて好きであることを表しています。
3は、慣用句です。
額が広い
は、「額の大きさが大きい」という文字通りの意味ですね。
4は、慣用句ではありません。
これが正解です。
問4 ピクトグラム
解説 ピクトグラム
- 車いすのマーク
- 非常口の表示
などが例として挙げられます。
その答えになる理由
2がピクトグラムの説明そのままですね。
これが正解です。
問5 やさしい日本語
解説 やさしい日本語
阪神淡路大震災の際に、日本語能力が十分でないために情報を受け取ることができない人々がいたことを受けて作成されました。
その答えになる理由
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
庵功雄先生の研究室が提供している「公文書作成支援システム」では、公文書を「やさしい日本語」に書き換えることができます。
1は、正しいです。
「サービス敬語」とは、商店やホテルなどで特徴的な敬語のことであり、役所の窓口とは関係がありません。
2は、間違いです。
「やさしい日本語」は、阪神淡路大震災の際に、日本語能力が十分でないために情報を受け取ることができない人々がいたことを受けて作成されました。
3は、間違いです。
NHKの「NHKやさしいことばニュース」などを実際に見てみると、大元のニュースよりも量を絞った内容で情報が提供されていることがわかります。
4は、間違いです。