平成28年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における
試験Ⅱ 問題2
の解説をしていきます。
お手元に、以下をご用意の上で読んでいただければ幸いです。
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選択肢の内容
拍の長さ
日本語では、拗音を除き、かな1文字で1拍です。
●拍が抜け落ちていないか
●不要な拍の追加が混ざっていないか
に注意が必要です。
プロミネンス
「プロミネンス」とは、伝達の意図で、文中の特定の部分を他よりも際立たせて発音することです。
●特定の部分を「強く」読む
●特定の部分を「ゆっくり」読む
●特定の部分の前に「ポーズ」を置く
に注意が必要です。
アクセントの下がり目
日本語の「アクセント」には、2つの特徴があります。
① 1拍目と2拍目の高さが異なる。
② 1つの語の中で”山”が2つでき、間に”谷”ができることはない。
句末・文末イントネーション
「イントネーション」とは、文の抑揚のことです。
●「そうですか⤴」のような上昇調になっていないか
●「そうですか⤵」のような下降調になっていないか
に注意が必要です。
1番
「ちょうさ」が「ちょさ」になっています。
長音が抜け落ちて、拍の長さが変わってしまっていますね。
アクセントも不自然なので、b が正解です。
2番
「先生も行くんですか?」が不自然です。
「行くんですか?⤴」と上昇調になるところが「行くんですか⤵」と下降調のイントネーションになっています。
なんだか行ってはいけないみたいですね。。
また、「先生」と「行く」では「先生」が新情報なので強調されるはずです。
プロミネンスもおかしいですね。
d が正解です。
3番
「誰と図書館に行ったんですか?」に対する回答なので、「友達と」が強調されるはずですね。
学習者は「行った」を強調してしまっているので、プロミネンスがおかしいです。
a が正解です。
4番
「いつ戻るの?⤴」と上昇調になるところが「いつ戻るの⤵」と下降調のイントネーションになっています。
なんだか問い詰めているみたいですね。。
c が正解です。
5番
「鼻をかんだら」の「かんだら」のアクセントが不自然ですね。
鼻に嚙みついたような言い方になってしまっています。
a が正解です。
6番
「その話、本当?」が不自然ですね。
「本当?⤴」と上昇調になるところが「本当⤵」と下降調のイントネーションになっている他、アクセントもおかしいです。
d が正解です。