【平成29年度 日本語教育能力検定試験 過去問】試験Ⅰ 問題12の解説!

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平成29年度_試験Ⅰ

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問1 ジェンダー

その答えになる理由

生物学的な性別は「セックス」、社会文化的な性別は「ジェンダー」です。
1が正解です。

問2 感動詞や終助詞にジェンダーが現れる場合

その答えになる理由

感動詞や終助詞にジェンダーが現れているものを探します。

感動詞「ちょっと」・終助詞「よ」は、どちらも中立的ですね。
1は間違いです。

終助詞「あ」は、中立的です。
2は間違いです。

感動詞「ええと」・終助詞「け」は、どちらも中立的ですね。
3は間違いです。

感動詞「おい」・終助詞「ぞ」は、どちらも主に男性が使います。
4が正解です。

問3 女房詞の例

解説 女房詞

「女房詞」とは、室町時代初期ごろから、宮中の女官が主に衣食住に関する事柄について用いた隠語のことです。

飯 → おだい
鯉 → こもじ
浴衣 → ゆもじ

のように頭に「お」を付けたり、後ろに「もじ」を付けた語が多いです。

その答えになる理由

選択肢を1つずつ見ていきましょう。

1 お+ひや
2 お+でん
3 しゃ+もじ

4が正解です。

問4 てよだわ言葉

解説 てよだわ言葉

「てよだわ言葉」とは、文末に「てよ」や「だわ」を付ける女性語のことです。
明治時代ごろから見られる表現ですが、現在はほとんど使われていません。

その答えになる理由

例文で考えてみましょう。

「この本、借りてもいい?」→「よろしくてよ(いいですよ)」
強い断定ではないですね。
1は間違いです。

「この本読んでよ」の場合であれば軽い命令だと言えますが、これは「てよだわ言葉」ではありません。
軽い依頼である「読んで」に終助詞「よ」がついているだけです。
2は間違いです。

「最近、調子はどう?」→「よろしくてよ(いいよ)」
「昨日、調子はどうだった」→「よろしくてよ(よかったよ)」
のように、時制の区別なく同表現を用いることができます。
3が正解です。

「よろしくてよ」は上昇調のイントネーションですね。
4は間違いです。

問5 役割語

解説 役割語

「役割語」とは、特定の人物を思い起こさせるような表現のことです。
「わし」「~じゃ」であれば老人を想起する…などが例として挙げられます。

その答えになる理由

これ、難しいですね。。
2が紛らわしいです。

「ざんす」は、江戸時代に遊女が使っていた表現で、現在はスネ夫のママのような富裕層を表す役割語として取り扱われることが多いです。
後半が違うので、1は間違いです。

「あるよ」は、ステレオタイプな中国人を表す役割語です。
幕末ごろに外国人居留地で発生したピジン日本語に由来があるとされています。
中国人だけでなく西洋人も使っていたため、2は間違いです。

「じゃ」は現在では老人を表す役割語ですが、由来は江戸時代ごろの上方方言・武家言葉です。
3が正解です。

「たまえ」は、尊敬の気持ちを含んだ命令を表しますが「役割語か?」と言われると微妙ですね。
源氏物語などにもある表現なので、後半が明らかに違います。
4は間違いです。

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