【令和元年度 日本語教育能力検定試験 過去問】試験Ⅰ 問題5の解説!

令和元年度_試験Ⅰ

令和元年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における

 試験Ⅰ 問5

の解説をしていきます。

お手元に、以下をご用意の上で読んでいただければ幸いです。

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令和元年度 日本語教育能力検定試験 試験問題
日本語教師としての能力を測る試験「日本語教育能力検定試験」。 「令和元年(2019年)度 日本語教育能力検定試験」の問題と解答を一挙掲載! 巻末には試験の実施状況や平均点などをまとめたデータが収録されています。

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問1 技能シラバス

解説 シラバス

「シラバス」とは、コース内での学習項目一覧のことです。

「シラバス」は、何を基準にどんな項目を集めたかの点において
● 構造シラバス
● 機能シラバス
● 技能シラバス (スキル・シラバス)
● 場面シラバス
● 話題シラバス (トピック・シラバス)
● 課題シラバス (タスク・シラバス)
に分類されます。

解説 構造シラバス

「構造シラバス」とは、学習言語を文法や語彙の面から分析し、基礎的な内容から複雑な内容へと言語形式を重視して積み上げ式に配列したシラバスのことです。
構造主義言語学の考え方に基づいています。

言語を体系的に学べる一方で、実際のコミュニケーションで使う表現がすぐに学べないというデメリットもあります。

解説 機能シラバス

「機能シラバス」とは、言語を依頼・謝罪・勧誘などの「機能」の面から考え、それを中心に教えていくシラバスのことです。

実際のコミュニケーションにおける運用力が身に付く一方で、基礎的な文法や言語構造を体系的に学ぶのが難しいというデメリットもあります。

解説 技能シラバス (スキル・シラバス)

「技能シラバス」とは、「読む」「書く」「聞く」「話す」の言語の4技能それぞれの熟達を目指すシラバスのことです。
各技能を細分化し、学習者にとって必要なものを重点的にシラバス化していきます。

「書く」であれば、「単語の書き取り→短い文章を書く→長めの文章を書く→作文を書く」のように段階化するイメージで、副教材として他のシラバスとの併用される場合が多くあります。

解説 場面シラバス

「場面シラバス」とは、「飲食店で注文する」「病院を受診する」などの学習者が実際に行う場面を想定し、そこで必要になる語彙や表現を中心に集めたシラバスのことです。

学んだことがすぐに活かせる一方で、文法を体系的に学ぶわけではないため、最初から複雑な文構造が出てくる場合もあるというデメリットもあります。

解説 話題シラバス (トピック・シラバス)

「話題シラバス」とは、「就職」「カルチャー」など学習者のニーズや関心事の話題を取り上げ、それに関する表現や語彙を学ぶためにシラバスのことです。

学習者のニーズ・関心と合致していれば、学習動機が教科されて高い学習効果が期待できます。

解説 課題シラバス (タスク・シラバス)

「話題シラバス」とは、実際のコミュニケーションにおける行動を分析し、そこで行われるタスク内容をシラバス化したものです。

「病院の受診」であれば、「予約の電話をする→受付で症状を話す→診察してもらう」の中でそれぞれのタスクを遂行するために必要となる表現を学ぶイメージです。

その答えになる理由

「技能シラバス」は「「読む」「書く」「聞く」「話す」の言語の4技能それぞれの熟達を目指すシラバスのことです。

選択肢を1つずつ見ていきましょう。

1は、「書く」という「4技能のうちの1つ」に触れられています。
「技能シラバス」が該当し、これが正解です。

2は、「空港」「駅」「市役所」といった「実際の場面」について触れられています。
「場面シラバス」の内容です。

3は、「謝る」「断る」「依頼する」といった「コミュニケーションにおける機能」について触れられています。
「機能シラバス」の内容です。

4は、「家族」「趣味」「スポーツ」といった「学習者のニーズ・関心事」について触れられています。
「話題シラバス」の内容です。

1が正解です。

問2 教材を構成する要素

その答えになる理由

設問にある通り、教材には時間の経過とともに
●実際には、使わない表現になる
●現状とかけ離れた話題になる
要素がでてきます。

選択肢を1つずつ見ていきましょう。

1の「読み物のトピック」は、時世の影響を受けやすいと言えます。
「政治」「経済」「スポーツ」など、毎日のように状況が変わっていきます。

2の「会話の場面」も、時世の影響を受けやすいと言えます。
電車の発車時刻を確認するの場面が「時刻表を見る→スマートフォンで調べる」に変わったり、飲食店での会計の場面が「現金で払う→キャッシュレス決済で払う」に変わったりしています。

3の「文法」が、最も時世の影響を受けにくいと言えます。
「ら抜き言葉」などの変化はありますが、基本的には数年単位で変わるものではありません。

4の「語彙」も、時世の影響を受けやすいと言えます。
「若者言葉」や「流行語」等、毎年のように流行り廃りがあります。

3が正解です。

問3 初級のモデル会話

その答えになる理由

選択肢を1つずつ見ていきましょう。

学習者のレベルに関係なく、日本語母語話者がその場面で用いる表現を使用すべきです。
1は間違いです。

「〇〇が好きです」の〇〇を置き換えることで自分の言いたい表現にできるようにするのは、初級学習者にとって負担が少ない学習方法です。
2が正解です。

素材として日本語母語話者の会話を用いる場合、複雑な表現が混ざっていることもあるため簡素化した方が初級学習者にとって負担が少なくなります。
3は間違いです。

初級学習者であっても、話の内容や展開が不自然になってまで既習文型にこだわる必要はありません。
4は間違いです。

問4 中級の聴解教材

その答えになる理由

選択肢を1つずつ見ていきましょう。

1は間違っていません。
幅広い分野からトピックを選ぶことで、語彙の偏り防止や背景知識の増強につながります。

2は間違っていません。
タスク作成の際は、聞き取りのスキルやストラテジーが身に付くように意識する必要があります。

3は間違っていません。
一貫性のある内容にすることで、談話の論理的な組み立てに気づけるようになります。

4が間違いです。
モダリティなどの心的表現を避けると、発話者の意図を正確につかめなくなってしまいます。

4が正解です。

問5 真正性 (オーセンティシティ)

解説 真正性 (オーセンティシティ)

「真正性」とは、外国語教育で使われる教材などが実際の言語の運用状況をどこまで反映できているかという観点のことです。

「教材自体が実際に使われているか」という表面的なものだけでなく、内容や使い方においても「実際の言語活動を反映したものであること」が重視されます。

その答えになる理由

生教材の扱い方で「実際の言語活動を反映しているものはどれか」という問題です。

「食品表示を見る→賞味期限等を確認する」となっている2が正解です。
その他は生教材が実際に使われる場面を想定したものではなく、文法等を教える意味で生教材が使われています。

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