令和4年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における
試験Ⅱ 問題5
の解説です。
お手元に、問題冊子をご用意の上でご確認ください。
前の問題はこちら
1番 問1
その答えになる理由
住人「そうですね…午後はちょっと…」
↓
管理会社「あ、ご都合が悪いんですね」
住人「あの…すみませんが、できるだけ…」
↓
管理会社「はい、できるだけ早く伺います」
のように、管理会社が住人の発話を先取りして発話していますね。
dが正解です。
1番 問2
その答えになる理由
いつ修理に来るか?を判断する聴解教材です。
前半は問題を解くのに必要なく、後半の
住人「今すぐ来てくれませんか?」
↓
管理会社「本日の午後は、いかがでしょうか?」
↓
住人「午後は、ちょっと…」
↓
管理会社「では、お昼ぐらいは…?」
といった訪問時間の調整の会話だけ聞けば、答えを選ぶことができますね。
aが正解です。
2番 問1
その答えになる理由
ニュースの音声が流れ、ピヨピヨピヨに入るものを枠内の1~4の中から選ぶ問題です。
20代と60代の男女を対象にした睡眠時間の調査で、2010年・2020年の結果が比較されています。
選択肢が
1 長くなった
2 ほとんど同じ
3 短くなった
4 激減した
であり、途中で聞きとった数値の情報から、増減を推測する問題です。
正確な数値の聞き取りまでは必要ありませんが、文脈から判断する必要がありますね。
cが正解です。
2番 問2
その答えになる理由
「20代の睡眠時間が10年前よりも短くなったことに対して、60代はどうだったか?」を聞かれています。
20代の平均睡眠時間は5時間50分で、10年前よりも約13分短くなっている
という情報に対して、
60代の平均睡眠時間は6時間30分で、20代とは異なり…ピヨピヨピヨ
という内容でした。
「20代とは異なり」なので、
3 短くなった
4 激減した
の2つが違うことがわかりますが、
1 長くなった
2 ほとんど同じ
のどちらになるかは、この音声から判断できないですね。
cが正解です。
3番 問1
その答えになる理由
男の人が毎日することの順番を聞かれています。
会話の中では…
仕事が終わって家に帰るとき → スーパー
毎朝会社に行く前 → 洗濯
毎日帰宅してから → 犬の散歩
朝起きたときに真っ先に → 窓を開ける
の順で出てきていました。
これを1日の流れで並べ替えると…
朝起きたときに真っ先に → 窓を開ける
毎朝会社に行く前 → 洗濯
仕事が終わって家に帰るとき → スーパー
毎日帰宅してから → 犬の散歩
ですね。
特に省略されている情報はなく、
- それで
- そして
といった接続詞も見られませんでした。
- ○○とき
- ○○前
- ○○から
といった終結部で順序を表す表現も見られたので、予測する必要はありません。
シンプルな提示された情報を時系列で並べ替えて、時間的順序を再構築する問題ですね。
dが正解です。
3番 問2
その答えになる理由
男の人が毎日することを時系列で並べると
朝起きたときに真っ先に → 窓を開ける
毎朝会社に行く前 → 洗濯
仕事が終わって家に帰るとき → スーパー
毎日帰宅してから → 犬の散歩
なので、この聴解問題の正解は1です。
【選択肢1】
窓を開ける
洗濯
スーパー
帰宅
犬の散歩
【選択肢2】
窓を開ける
洗濯
帰宅
スーパー
犬の散歩
であり、1・2の違いは、「スーパー」と「帰宅」の位置ですね。
音声の中の
仕事が終わって家に帰るときに…
がわからないと、この問題を解くことができません。
bが正解です。