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平成29年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における
試験Ⅰ 問題10
の解説です。
お手元に、問題冊子をご用意の上でご確認ください。
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前の問題はこちら
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問1
その答えになる理由
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出典を見つけられませんでした。。
何らかの告示か論文がベースになっているのだと思いますが、ヒントが少ないですね。
本文から推測してみましょう。
「文章を読む過程では…」の文を要約したものが「つまり…」以降の内容です。
「首尾一貫した意味の構築」が(ア)の内容にあたります。
「理解」に向かっていくので、「思考」に関係する3か4に絞られます。
「収束的思考」とは、既知の法則を活用してゴールに向かう思考法のことです。
ここまでだと、3と4どちらでも良さそうですね。
最終的に答えを選ぶ鍵になるのは「メタ認知の機能が重要な役割を果たす」という文です。
「収束的思考」のように、既知の法則を使うのに「メタ認知」は必要ありません。
「メタ認知」とは、「認知しているということを認知すること」だからです。
4は不適切なので、3が正解です。
問2 メタ認知
その答えになる理由
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前述の通り「メタ認知」とは、「認知しているということを認知すること」です。
今回の場合であれば、文章を読んでいる自分を客観的に観察している状態を指します。
幽体離脱して、自分の行動を見つめているイメージです。
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
1は、「メタ認知」ではなく、文章の要素を「認知」しているだけです。
2は、文章を読んでいる自分を客観的に観察しています。
「メタ認知」にあたるので、これが正解です。
3は、「メタ認知」ではなく、文章の内容を「再認知」しているだけです。
4は、「メタ認知」ではなく、文章の内容を注意深く「認知」しているだけです。
問3 発話プロトコル法
解説 発話プロトコル法
「発話プロトコル法」とは、発話により被験者の思考過程をデータ分析する方法のことです。
何かものごとを行う際・行ったあとの内容を話してもらうことで、その発話内容を行為時の思考を反映したものとして捉えます。
その答えになる理由
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1が「発話プロトコル法」の内容そのままですね。
これが正解です。
問4 学習者の読みの特徴
その答えになる理由
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選択肢を1つずつ見ていきましょう。
読解力の低い学習者は、非明示情報を補いながら読むことが難しい場合が多いです。
1は間違いです。
読解力の低い学習者は、自身をモニターしながら読むこと(自身の読む行為を「メタ認知」すること)が難しい場合が多いです。
2は間違いです。
読解力の低い学習者は、文章の内容と既知の内容を統合しながら読むのが難しい場合が多いです。
3は間違いです。
4は何も問題ありません。
これが正解です。
読解力の高い学習者は未知語の意味を類推して読み進めることができますが、読解力の低い学習者は未知語の意味に注目して止まってしまう場合が多いです。
問5 テクストからの学習
その答えになる理由
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選択肢だけを見ても、正解に辿り着けないタイプの問題ですね。
本文中の「読解ストラテジーを使い分けて」がポイントです。
1のように漢語の意味を知るだけであれば、複数の読解ストラテジーは必要ありません。
2は「参考書に書いてあることを読む」「公式を理解する」など、複数の読解ストラテジーが必要になります。
これが正解です。
3のように受身表現を理解するだけであれば、複数の読解ストラテジーは必要ありません。
4のように語彙リストを作るだけであれば、複数の読解ストラテジーは必要ありません。
次の問題はこちら
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過去問解説の一覧はこちら
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