この記事では、調べれば手に入れられる内容だけでなく、日本語教育能力検定試験の過去問解説を中心とした解説サイトを運営しているからこそわかる生の情報をお伝えしていきます。
よくある質問と答え
2024(令和6)年度試験の実施要綱
2024(令和6)年度の試験実施日
過去試験は、
2023(令和5)年度試験 | 2023年10月22日(日) ※ 第4日曜日 |
2022(令和4)年度試験 | 2022年10月23日(日) ※ 第4日曜日 |
2021(令和3)年度試験 | 2021年10月24日(日) ※ 第4日曜日 |
2020(令和2)年度試験 | 2020年10月25日(日) ※ 第4日曜日 |
2019(令和元)年度試験 | 2019年10月27日(日) ※ 第4日曜日 |
に実施されています。
2024(令和6)年度の試験前後のスケジュール
オンライン出願期間
2024(令和6)年度試験 | 2024年7月1日(月)~7月31日(水) |
2023 (令和5)年度試験 | 2023年7月23日(月)~7月31日(月) |
試験会場の一覧は、8月下旬に公表予定です。
大まかな実施エリアは、例年と変更ありません。
過去の試験会場は、以下よりご確認ください。
昨年度と同じタイミングであれば、6月上旬にオンライン出願のためのアカウントが作れるようになります。
合否通知の発送
2024(令和6)年度試験 | 2024年12月20日(金)発送 ↓ 2024年12月23日(月)~24日(火)頃 |
2023 (令和5)年度試験 | 2023年12月22日(金)発送 ↓ 到着 2023年12月24日(月)~25日(火)頃 |
2024(令和6)年度の受験料
昨年度に値上がりし、今年度はその金額がキープされました。
おそらく日本語教員試験との兼ね合いで、同程度の金額が維持されるのではないかと思います。
そもそも、日本語教育能力検定試験とは?
日本語教員となるために学習している方・日本語教育に携わっている方に必要とされる基礎的な知識・能力を検定することを目的としており、第1回の1987(昭和62)年度以降、年1回のペースで実施されています。
年1回しか受験のチャンスがないからこそ、しっかりと準備をした上で臨みたいですよね。
日本語教師をしている方・目指す方が受ける別の試験として「全養協日本語教師検定」が、似た名称の試験として「日本語能力試験」があるので、これらも簡単に解説しておきます。
全養協日本語教師検定とは違うの…?
日本語教育の現場に直接関わる実践的知識及び能力である「日本語教師の実践力」を測ることを目的としており、2006(平成18)年以降、年1回のペースで実施されています。
日本語教育能力検定試験のように資格要件になっているわけではないため、自己啓発的な試験の位置づけではありますが、映像を見て答える記述問題など、日本語教育能力検定試験にはない出題が特徴的です。
日本語教育能力検定試験に合格し、日本語教師になってから受験するのも面白そうですね。
日本語能力試験(JLPT)とは違うの…?
日本語を母語としない人の日本語能力を測定・認定することを目的としており、認定されることで、学校での単位や卒業資格認定・企業での優遇・社会的な資格認定などのメリットがあります。
日本語教育能力検定試験で各認定レベルの内容が問われるほか、実際に日本語教師になってから、生徒が合格できるように指導することも…
自身で受験することはできませんが、ざっくりとした内容を知っておくと良いですね。
2023(令和5)年度試験の全体スケジュール
2023(令和5)年度は、試験3か月前に出願開始
出願用のアカウント作成可能 | 2023年6月9日(金) |
オンラインでの出願期間 | 2023年7月23日(月) ↓ 2023年7月31日(月) |
試験実施会場の発表 | 2023年8月24日(木) |
受験票の発送 | 2023年9月22日(金) ↓ 到着 2023年9月25日(月)~26日(火)頃 |
試験 | 2023年10月22日(日) |
公式解答の発表 | 2023年12月22日(金) |
合否結果通知の発送 | 2023年12月22日(金) ↓ 到着 2023年12月24日(月)~25日(火)頃 |
赤字が公式HPから把握することができない部分です。
2023(令和5)年度試験までの出願期間・方法
2023(令和5)年度試験は、7月中旬~末にオンラインで出願
日本国際支援協会のHPから「オンライン出願サイト」をクリックし、
① アカウント作成
② 顔写真データの準備
③ 出願登録
を進めていく必要があります。
①②は、出願期間前に行った方が良いですね。
2023(令和5)年度試験は、2023年6月9日(金)より、日本国際支援協会のHPからアカウント作成が可能でした。
出願期間が始まってからは意外と短いので、事前に準備しておくようにしましょう。
私は、過去受験時にギリギリで出願したため、チャラ男の合格証書になってしまいました…
2022(令和4)年度試験以前の出願期間・方法
過去試験の出願期間は、以下の通りです。
開始も期間も、かなりバラバラですね…!!
2022(令和4)年度試験 | 2022年7月4日(月)~2022年8月1日(月) |
2021(令和3)年度試験 | 2021年7月5日(月)~2021年8月2日(月) |
2020(令和2)年度試験 | 2020年7月20日(月)~2020年8月3日(月) |
2019(令和元)年度試験 | 2019年6月24日(月)~2019年8月13日(火) |
2022(令和4)年度試験までは、オンライン出願ではなかったため
- 書店・過去問の出版社である凡人社のHP・amzonなどから「出願書類付きの受験案内(400円)」を購入
- 郵便局で支払った受験料の「振替払込受付証明書」を同封
- 特定記録郵便で送る
という超アナログな方法でした。
オンライン出願になって良かった!
2023(令和5)年度試験までの受験料
2023(令和5)年度試験の受験料
支払方法は、クレジットカード・コンビニ・ペイジーの3つから選択可能です。
決済・支払完了をもって、出願完了となります。
2022(令和4)年度試験以前の出願期間・方法
過去試験の受験料は、以下の通りです。
2022(令和4)年度試験 | 税込14,500円 |
2021(令和3)年度試験 | 税込14,500円 ↑3,700円 |
2020(令和2)年度試験 | 税込10,800円 |
2019(令和元)年度試験 | 税込10,800円 |
(数年単位で値上がりしていますね…!!)
2023(令和5)年度試験までの試験会場
2023(令和5)年度試験の実施会場
地区 | 会場 |
北海道地区 | 北海道文教大学 |
東北地区 | 仙台青葉学院短期大学 長町キャンパス |
関東地区 | 東京大学 駒場Ⅰキャンパス 大正大学 巣鴨キャンパス 帝京科学大学 千住キャンパス 7号館 |
中部地区 | 名城大学 八事キャンパス |
近畿地区 | 大阪大学 豊中キャンパス |
中国地区 | 岡山理科大学 岡山キャンパス |
九州地区 | 福岡女学院大学 |
第1回の1987(昭和62)年度試験では、1地区のみでの開催でした。
受験者数の増加とともに実施地区も増えていき、2010(平成22)年度試験以降は、現在と同じ7地区で試験が実施されています。
「北海道地区・東北地区…」のような大きな括りでの実施地区は、実施要項に記載されます。
しかし、受験票が届くまで、どこの会場での受験になるかはわかりません。
該当地区に1会場しかない場合は、この発表の時点で受験会場がわかります。
関東地区のような複数会場の場合は、受験票の到着を待たなければなりません。
前泊が必要な場合は、早めに予約しましょう。
2022(令和4)年度試験以前の実施会場
2022(令和4)年度試験は、以下の7地区9会場
地区 | 会場 |
---|---|
北海道地区 | 北海道文教大学 |
東北地区 | 仙台青葉学院短期大学 長町キャンパス |
関東地区 | 東京大学 駒場Ⅰキャンパス 大正大学 巣鴨キャンパス 東京電子専門学校 |
中部地区 | 名古屋大学 東山キャンパス |
近畿地区 | 神戸大学 六甲台地区 鶴甲第1キャンパス |
中国地区 | 岡山理科大学 岡山キャンパス |
九州地区 | 福岡女学院大学 |
2021(令和3)年度試験は、以下の7地区11会場
地区 | 会場 |
---|---|
北海道地区 | 北海道文教大学 |
東北地区 | 仙台青葉学院短期大学 五橋キャンパス |
関東地区 | 東京大学 駒場Ⅰキャンパス 大正大学 巣鴨キャンパス 日本大学 文理学部 |
中部地区 | 名古屋大学 東山キャンパス |
近畿地区 | 大阪歯科大学 楠葉キャンパス 神戸大学 六甲台地区 鶴甲第1キャンパス |
中国地区 | 岡山理科大学 岡山キャンパス |
九州地区 | 九州工業大学 戸畑キャンパス 西日本工業大学 小倉キャンパス |
2020(令和2)年度試験は、以下の7地区17会場
地区 | 会場 |
---|---|
北海道地区 | 札幌科学技術専門学校 札幌駅前ビジネススペース |
東北地区 | 仙台医療福祉専門学校 福島学院大学 福島駅前キャンパス |
関東地区 | 早稲田大学 戸山キャンパス 早稲田大学 西早稲田キャンパス 東京外国語大学 府中キャンパス 神田外語学院 東京電子専門学校 明治学院大学 横浜キャンパス |
中部地区 | 愛知大学 名古屋キャンパス 名古屋コンベンションホール |
近畿地区 | 大阪大学 豊中キャンパス 神戸国際展示場 |
中国地区 | 広島県立ふくやま産業交流館(ビッグ・ローズ) |
九州地区 | 九州工業大学 戸畑キャンパス 南近代ビル |
2019(令和元)年度試験は、以下の7地区13会場
地区 | 会場 |
---|---|
北海道地区 | 札幌科学技術専門学校 |
東北地区 | 仙台医療福祉専門学校 |
関東地区 | 東京大学 駒場Ⅰキャンパス 明治大学 和泉キャンパス 昭和女子大学 武蔵野大学 武蔵野キャンパス |
中部地区 | 名城大学 八事キャンパス TKP名古屋栄カンファレンスセンター |
近畿地区 | 大阪大学 豊中キャンパス 大阪産業大学 中央キャンパス |
中国地区 | 広島女学院大学 県立広島大学 広島キャンパス |
九州地区 | 九州産業大学 |
で実施されました。
(実施地区数は変わりませんが、会場数は減っていっていますね…!!)
2023(令和5)年度試験までの当日の日程
2023(令和5)年度試験当日の日程
開場 | 9:00 |
試験Ⅰ | 9:50 ↓ 解答 10:10~11:40 | 試験開始
昼休み | 11:40~12:50 |
試験Ⅱ | 12:50 ↓ 解答 13:15~13:45 | 試験開始
休憩 | 13:45~14:25 |
試験Ⅲ | 14:25 ↓ 解答 14:40~16:40 | 試験開始
長丁場の試験を乗り切れるだけの体力も必要です。
日本語教育能力検定試験の合否通知
2023(令和5)年度試験の合否通知が手元届いたのは、クリスマス付近
日本国際支援協会のHPでの確認ではなく、出願時に登録した住所に郵送されます。
合格の場合は、受験証書の入った大きな封筒・不合格の場合は、ハガキです。
郵送される合格証書ではなく、合格証明書が必要な場合は、有料にて対応してもらうことができます。
詳しくは、日本国際支援協会のHPにてご確認ください。
不合格者のハガキには、試験Ⅰ~Ⅲの各得点と総合点が受験者全体の中でどの位置にいるかの判定が記載されています。
解答速報は、試験1週間後頃からヒューマンアカデミー社・アルク社などから順次発表されていきます。
ただし、あくまで「速報」なので、完璧なものではありません。
正確な自己採点のためには、運営元である日本国際支援協会からの公式解答を待つ必要があります。
日本語教育能力検定試験の出題範囲
2022(令和4)年度試験からの出題範囲
2022(令和4)年度試験からの出題範囲は、以下の通りです。
出典元:公益財団法人 日本国際支援協会HP 令和 5 年度日本語教育能力検定試験実施要項
令和 5 年度日本語教育能力検定試験実施要項
「必須の教育内容」とは、2019年(平成31年)3月4日に文化庁 文化審議会国語分科会が提出した「日本語教育人材の養成・研修の在り方について(報告)改訂版」に記載されている「日本語教師【養成】における教育内容」の項目のことです。
上記リンクのP43に、この出題範囲と同じ項目が並んでいますね。
この(1)~(50)は、「必須の50項目」として、420時間養成講座や大学での養成課程でも同内容が求められています。
2024年4月1日からの国家資格「登録日本語教員」にも大きく関わる内容なので、ぜひ1度目を通すようにしましょう。
日本語教育能力検定試験の時事問題でも、頻出の資料です!
2021(令和3)年度試験までの出題範囲
日本語教育能力検定試験の出題範囲の移行について
日本語教育能力検定試験の出題範囲の移行について
この旧出題範囲は、2000年(平成12年)3月30日に日本語教員の養成に関する調査研究協力者会議が提出した「日本語教育のための教員養成について」に基づいています。
上記リンクのP13に、この出題範囲と同じ項目が並んでいますね。
旧出題範囲と新出題範囲の違い
新旧の比較は、2023年(令和5年)2月に文化庁が提出した「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律案(仮称)の検討状況について」のP19がわかりやすいです。
日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律案(仮称)の検討状況について
赤字が旧出題範囲にはなかった項目ですが、(35)日本語教育とICTや(36)著作権などは、2021(令和3)年度以前の試験でも出題されています。
出題範囲の違いは、そこまで意識しなくて大丈夫です!
日本語教育能力検定試験の配点・試験構成
試験Ⅰ | 90分 | 100点 | 原則として、出題範囲の区分ごとの設問により、日本語教育の実践につながる基礎的な知識を測定する。 |
試験Ⅱ | 30分 | 40点 | 試験Ⅰで求められる「基礎的な知識」および試験Ⅲで求めらる「基礎的な問題解決能力」について、音声を媒体とした出題形式で測定する。 |
試験Ⅲ | 120分 | 100点 | 原則として出題範囲の区分横断的な設問により、熟練した日本語教員の有する現場対応能力につながる基礎的な問題解決能力を測定する。 |
試験Ⅰ・Ⅱは、全問マークシート方式です。
試験Ⅰの問1(計15問)のみ5択で、そのほかは4択で構成されています。
配点は、1問1点です。
試験Ⅲは、問1~16までが4択のマークシート方式で、問17が記述式です。
試験時間120分の中で、マーク式・記述式の両方に取り組みます。
配点は、マークシート方式が1問1点・記述式が1問のみの20点です。
日本語教育能力検定試験合格のメリット
法務省告示機関で日本語教師になるための資格となる
という情報を見たことはありませんか?
この内容は、正確ではありません。
これらの条件が求められるのは、「法務省告示機関」で日本語教師になる場合のみです。
在留資格の1つである「留学」が付与される留学生を受け入れることができる日本語教育機関は、「法務省 出入国在留管理庁」が定めた
を満たすことが求められており、「日本語教育機関の告示基準」には、教員について以下の記載があります。
十三 全ての教員が、次のいずれかに該当する者であること。
出入国在留管理庁 日本語教育機関の告示基準
イ 大学(短期大学を除く。以下この号において同じ。)又は大学院において日本語教育に
関する教育課程を履修して所定の単位を修得し、かつ、当該大学を卒業し又は当該大学
院の課程を修了した者
ロ 大学又は大学院において日本語教育に関する科目の単位を26単位以上修得し、かつ、
当該大学を卒業し又は当該大学院の課程を修了した者
ハ 公益財団法人日本国際教育支援協会が実施する日本語教育能力検定試験に合格した者
ニ 学士の学位を有し、かつ、日本語教育に関する研修であって適当と認められるものを
420単位時間以上受講し、これを修了した者
ホ その他イからニまでに掲げる者と同等以上の能力があると認められる者
大きくは、
の3つですね。
①③は、4年制大学を卒業することが前提です。
最終学歴が4年制大学でない方・これから大学に通うのが難しい方にとっては、日本語教育能力検定試験の合格が唯一のルートだと言えますね。
法務省告示日本語教育機関で日本語教師になるためには、日本語教育能力検定試験の合格が1番お金も時間もかからないルートです。
2023(令和5)年9月29日時点での法務省告示日本語教育機関の一覧は、こちらで確認しましょう。
ただし、これはあくまで、留学生を受け入れることができる「法務省告示機関」で日本語教師になるための資格取得ルートです。
オンラインで個別レッスンを行ったり、技能実習生に対して日本語指導を行ったりする分には、これらを考慮する必要はありません。
日本語教育能力検定試験は役に立たないって本当…?
これから受けようとしている試験が「そんなの役に立たない!」と言われていると、なんだか不安になりますよね。
でも、大丈夫です。
どのような試験でも一定数マイナスな意見は出てきますし、根拠までしっかりと見れば、日本語教育能力検定試験の合格が役に立つことがよくわかります。
現在活躍している現役日本語教師の方の中にも、日本語教育能力検定試験の合格が教師デビューのきっかけとなった方が多いです。
日本語教師として最低限必要な知識があることの証明になるので、自信をもってチャレンジしましょう。
日本語教師が国家資格になるって聞いたんだけど…
2024(令和6)年4月1日からの新制度では、文部科学省から認定を受けた「認定日本語教育機関」で日本語を教えるためには、国家資格「登録日本語教員」を取得する必要があります。
この登録日本語教員を取得するために必要なのは、日本語教育能力検定試験ではなく、新設の「日本語教員試験」です。
ただし、あくまで「認定日本語教育で日本語を教える場合」なので、「認定日本語教育機関以外で日本語を教える場合」には、日本語教員試験に合格している必要はありません。
勤務希望先の募集要項次第で、日本語教育能力検定試験の合格でもOKなこともありえます。
そのため、
- 日本語教師として働きたい場所が、新制度で「認定日本語教育機関」になる
→ 日本語教員試験の合格が必要 - 日本語教師として働きたい場所が、新制度で「認定日本語教育機関」にならない
→ 日本語教育能力検定試験の合格などの個々の募集要項による
ということです。
結局、日本語教育能力検定試験は受けた方が良いの…?
2023(令和5)年12月10日に、新制度における「日本語教員試験」の試行試験が実施されました。
試行試験の結果を踏まえて内容がブラッシュアップされていきますが、2024(令和6)年から実施される本試験でいきなり「これだ!」という内容になるのは、なかなか難しそうです。
そうなると、「基礎知識がある」ことの証明としての日本語教育能力検定試験の価値は、まだなくなっていかないのではないでしょうか?
また、日本語教育能力検定試験は、現行の法務省告示日本語教育機関で日本語教師になるための資格要件の1つですが、法務省告示日本語教育機関以外でも「日本語教育能力検定試験の合格」を募集要項に挙げている場合があります。
資格要件としての価値が完全になくなるのは、まだまだ先になりそうですね。
日本語教育能力検定試験の難易度
2023(令和5)年度試験までの合格率
2023(令和5)年度試験 | 30.8% |
2022(令和4)年度試験 | 30.8% |
2021(令和3)年度試験 | 29.7% |
2020(令和2)年度試験 | 28.8% |
2019(令和元)年度試験 | 28.2% |
見る情報によっては、難易度を強調するために、合格率を「合格者数/応募者数」で表していることがあるので注意しましょう。
① 応募者数 | ② 受験者数 | ③ 合格者数 | 合格率 | ③/②③/① 合格率 | ②/① 受験率 | |
2023(令和5)年度試験 | 10,170 | 8,249 | 2,542 | 30.8% | 25.0% | 80.7% |
2022(令和4)年度試験 | 8,785 | 7,076 | 2,182 | 30.8% | 24.8% | 80.5% |
2021(令和3)年度試験 | 10,216 | 8,301 | 2,465 | 29.7% | 24.1% | 81.3% |
2020(令和2)年度試験 | 11,316 | 9,084 | 2,613 | 28.8% | 23.1% | 80.3% |
2019(令和元)年度試験 | 11,699 | 9,426 | 2,659 | 28.2% | 22.7% | 80.6% |
受験率(受験者数/応募者数)の平均が約80%なので、毎年20%程度が「出願したものの、当日受験していない」ことがわかります。
2023(令和5)年度試験の合格率であれば、分母を「応募者数」にすると25.0%・「受験者数」にすると30.8%です。
2023(令和5)年度試験までの平均点
ただし、総合平均点を産出するための分母は、「受験生全員」ではありません。
記述式を含む平均点一覧は、マーク式による問題の総得点が上位60%の受験生についてのものです。
令和5年度試験であれば、
試験区分 | 配点 | 平均点 | 受験者数 |
---|---|---|---|
マーク式総合 | 220 | 140.6 | 8,211人(受験生全員) |
∟ 試験Ⅰ | 100 | 61.5 | 8,249人(受験生全員) |
∟ 試験Ⅱ | 40 | 26.8 | 8,220人(受験生全員) |
∟ 試験Ⅲ(マーク式) | 80 | 52.2 | 8,211人(受験生全員) |
試験Ⅲ(記述式) | 20 | 11.3 | 4,985人(受験生のうち、マーク式による総得点の上位60%) |
マーク+記述式総合 | 240 | 167.9 | 4,985人(受験生のうち、マーク式による総得点の上位60%) |
のように、記載されている平均点によって分母が異なるので注意しましょう。
※ 試験Ⅰ~Ⅲで受験者数が異なるのは、途中帰宅者がいるためです。
日本語教育能力検定試験の合格ライン
日本語能力検定試験の得点結果で公表されているのは、総合および試験区分ごとの平均点・標準偏差・最高点・最低点のみです。
「●●年の合格ラインは、●●●点!」という情報がSNSで出回ることがありますが、正確なものではないので注意しましょう。
不合格者に届く通知には、試験区分ごとの得点と総合点が受験者全体の中でどの位置にいるかの判定が記載されています。
一方、合格者への通知からは、それらを把握することができません。
「得点率7~8割程度が合格の目安」というのは、ギリギリ不合格となったと考えられる受験生の得点率が●割だったから…という判断によるものです。
養成課程を運営している学校であっても、統計上信頼できるだけの母数を確保するのは難しいですね…!!
得点率の目標は目安と割り切って、できる限り高い点数にチャレンジしていくことが大切です。
受験生全員が同じスタートラインではない
受験回数別
初回 | 5,636人(受験生の68.6%) |
2回目 | 1,462人(受験生の17.8%) |
3回目 | 622人(受験生の7.6%) |
4回目以上 | 491人(受験生の6.0%) |
この割合は、例年大きな変化はありません。
1回目よりも2回目の方が合格率が高い…というデータはないのですが、勉強にかけられる時間・問題形式や本番の空気感への慣れの面では、2回目以降の受験生の方が有利ですね。
職業別
大学院生(日本語教育学専攻) | 76人(受験者の0.9%) |
大学院生(その他) | 96人(受験者の1.2%) |
大学・短大生等(日本語教育学専攻) | 305人(受験者の3.7%) |
大学・短大生等(その他) | 345人(受験者の4.2%) |
学校教員 | 478人(受験者の5.8%) |
日本語教員(常勤) | 448人(受験者の5.5%) |
日本語教員(非常勤・個人教授) | 878人(受験者の10.7%) |
会社員等 | 2,911人(受験生の35.5%) |
主婦/主夫 | 1,002人(受験生の12.2%) |
退職者 | 604(受験生の7.4%) |
その他 | 1,068人 |
この割合も、例年大きな変化はありません。
日本語教育学を専攻している学生・現役の日本語教員は、学習優先度の高い「言語」「言語と教育」の知識がほかの受験生よりもある状態からスタートすることができます。
独学?養成課程?日本語教育能力検定試験に合格するために必要なものは何か?
日本語教育能力検定試験に合格するために必要なもの
① 出題範囲をカバーする網羅的な知識
日本語教育能力検定試験は、「●●のテキストから出題される」「●●の法律から出題される」といったタイプの出題範囲ではありません。
令和 5 年度日本語教育能力検定試験実施要項
というざっくりとした内容のため、全体像の把握が不可欠だと言えます。
20点の記述問題以外は、すべて1問1点です。
「言語」分野の問題が1番多く、そのほかは満遍なく出題されます。
得意分野だけで乗り切るのは難しいので、出題範囲をカバーする網羅的な知識が必要です。
どの分野が・どれくらい出題されているかについて、「過去問分析ツール」として販売を開始しました。
詳しくは、以下をご確認ください。
② 知識を使って問題を解く力
ひと昔前では、「●●という用語の意味を知っていればOK」のような問題も多く見られたのですが、最近はきちんと選択肢を削らなければならない問題ばかりになりました。
過去問を全公開していることにより、いわゆるリサイクル問題が出題できないからです。
知識が身についたかは、問題で確認するしかありません。
「覚える → 問題で確認 → 間違ったところを覚えなおす → 問題で確認」のサイクルを早い段階から回していくことが大切です。
③ 時間・体力・周囲の協力
例年、応募者数と受験者数には、約20%の開きがあります。
受験料が安い部類の試験ではないのですが、そもそも完走できない場合もあるということです。
大半の方は、仕事であったり・家庭であったりと、フルで時間や体力をかけられない状況ではないでしょうか…?
しっかりとアクセルを踏み込むためにも、これらを十分に確保することが必要になってきます。
1番のおすすめは、養成課程に通うこと
ここでの「養成課程」とは、「日本語教育能力検定試験対策講座」のようなスポットのものではなく、「420時間の日本語教師養成講座」です。
文化庁の認定を受けた「420時間の日本語教師養成課程」は、日本語教育能力検定試験の新出題範囲と同じく「必須の50項目」に対応しています。
養成課程で学ぶ項目を問題で確認するのが、日本語教育能力検定試験です。
そのため、法務省告示日本語教育機関で日本語教師になるための資格要件の1つである「養成課程修了」を目指しながら、日本語教育能力検定試験の勉強も並行することができます。
「養成課程に通うのは、独学よりも時間がかかりそう…」と感じるかもしれませんが、一概にそうだとは言えません。
膨大な出題範囲を問題が解けるレベルで体系的に理解するのは、独学だとハードルが高く、繰り返しの学習が必要になることで、結果的に講座の時間数よりも多くの時間がかかることが多いからです。
養成課程に通うことの1番のハードルは、金銭面ではないでしょうか…?
金銭面さえクリアできるのであれば、
- 知識を身につけるためのハードルが独学よりも低い。
- かかる時間が独学よりも少ない。
- 法務省告示日本語教育機関における勤務要件の1つになっていることから、日本語教師になるための保険をかけることができる。
という3つのメリットがある「養成課程」で学ぶのが1番おすすめです。
ぶっちゃけ、独学でも合格できるの…?
私は、大学3年生のときに日本語教育能力検定試験に合格しました。
アルク社の「合格するための本」と大学の図書館にあった用語集だけを使用し、講座などは使っていないため、完全な独学です。
ただし、私には、日本語学を専攻していて言語(旧:言語一般)分野で最初から満点が取れた……という大きなアドバンテージがありました。
また、受験前の8・9月が大学の夏休みだったこと・学習体力のあるピチピチの21歳だったこともほかの受験生よりも有利だったと思います。
ここまで極端な例はあまりありませんが、独学で合格した人全員が同じ条件でスタートしたわけではありません。
インターネット上にある「独学合格」の情報には、「どの状態からスタートしたか?」「どれくらいの時間・労力をかけられる状態だったか?」が記載されていないことが多いので注意しましょう。
独学合格を目指すのであれば、以下の3点をクリアする必要があります。
すべての範囲を網羅する参考書が存在しない
養成課程であれば、カリキュラムと使用するテキストが提示されることで、
- 各分野にどのような項目が含まれており
- その項目には、どのような用語があって
- その用語は、どのような文脈で登場するか?
を把握することができます。
執筆時点で、日本語教育能力検定試験の総合的な参考書と呼べそうなものは
のみです。
独学の場合は、まずこの本で「どのような項目・用語がある試験なのか?」をざっくりと確認してみましょう。
ただし、この本だけで実際の試験問題を解けるレベルで知識を身につけるのは、かなり難しいです。
実際に過去問を解いた上で、自身にとって優先度の高い出題区分の参考書・問題集を揃えていく必要があります。
十分な学習時間が確保できない
養成課程であれば、強制的に学習時間を確保することができます。
また、カリキュラムに沿う形なので、必要な部分に・必要なだけの時間をかけることができます。
独学の場合は、
- 学習の総合時間を確保する
- 確保した時間を適切に振り分ける
を意識するようにしましょう。
正確な情報を得ることが難しい
- 問題●は、正答率が低かったので解けなくてもOK。
- ●●年度は、難易度が高かった。
- 独学でも●●●だけで合格できる!
などの情報を目にしたことはありませんか…?
信頼できるだけの根拠があれば良いのですが、多くの場合はそうではありません。
問題ごとの正答率は公表されていないので、運営元以外は正確なデータを持っていません。
個別でアンケートを取ることもできますが、日本語教育能力検定試験の受験者数の場合、母数を1,000名以上確保しないと、誤差が3%以上出てしまいます。
一個人や1つの養成課程だけで、問題ごとの正答率についての正確なデータを出すことは不可能です。
年度ごとの難易度に言及するためには、問題ごとの正答率の分布データが必要です。
正答率が公表されていない以上、主観の域を越えることはありません。
一個人や1つの養成課程だけで、年度ごとの難易度についての正確なデータを出すことは不可能です。
受験生ごとにスタートラインが違うので、合格ラインまでのギャップも人それぞれです。
また、「●●を使って学習した」と合格したことの因果関係も、主観でしかありません。
インターネット上で得られるこれらの情報は、受験生全体の1%以下なので、あくまで手段を検討する際の一材料にとどめておきましょう。
特に、個人戦となる独学の場合は、情報の発信元と根拠をきちんと確認することが大切です。
日本語教育能力検定試験のおすすめの学習方法・参考書・問題集
おすすめの学習方法
最初にやること
「ある程度、知識が身についてから過去問へ…」としたいかもしれませんが、まずは1回だけ過去問にチャレンジしましょう。
点数は取れなくて当たり前なので、凹む必要はありません。
目的は、
- 現状とゴールまでのギャップがどれくらいあるか?
- 現状とゴールまでのギャップがどこにあるか?
- 各用語がどのような文脈・形式で出題されるか?
を把握することです。
1がわからないと、どれくらいの学習時間を積み上げれば良いかがわかりません。
この取り組みが遅いと、「今からだと、どう足掻いても届かない…」となりかねないので、最初か極力早い段階での取り組む必要があります。
2がわからないと、学習の戦略を立てることができません。
「どこで点数を伸ばせるか?」がわからないので、すべてに全力投球する必要が出てきてしまいます。
3がわからないと、学習の戦術を立てることができません。
「とりあえず、知らない用語を覚えていく」となりかねないので、市販の参考書や問題集からではなく、実際に出題された過去問で内容を把握する必要があります。
次にやること
戦略とは、ゴールまでのギャップを埋めるための方向性のことです。
- 「●●を使って学習する」といった「手段」
- 「●月に●●を勉強する」といった「スケジュール」
のことではありません。
仮に、目標とする得点が240点中の192点(得点率8割)・現状の得点が120点(得点率5割)だとすると、
- どの試験区分のどの分野で、ギャップとなる72点を埋めるか?
が「戦略」に当たります。
ギャップを算出するためのスタートラインは人それぞれであり、かけられるリソース(時間・体力・周囲の協力)も違うはずです。
「戦略」も人によって様々なので、個人ごとに設定する必要があります。
学習をスタートする前に、しっかりと言語化するようにしましょう。
学習優先度の高い出題分野
理由は、シンプルに出題数が多く、得点を伸ばしやすいからです。
マーク式は「言語」の問題が1番多く、記述式はおもに「言語」「言語と教育」から出題されています。
どの分野も満遍なくギャップがある場合は、この2分野を優先させましょう。
点数の伸び幅が大きいので、モチベーションにもつながりやすくなります。
おすすめの参考書・問題集
過去問
私が運営している「日本語教育ナビ」は、2021年7月に開設した後発のものですが、2023(令和5)年度試験では、1番使われるサイトになりました。
2023(令和5)年度から2016(平成28)年度分までの詳細な解説を掲載しているので、ぜひご活用ください。
出版されている過去問には、試験Ⅱの音声CDが付属しています。
この音声データは、凡人社のHPよりダウンロードが可能です。
総合的な参考書
全体観を把握するための参考書としては優秀なのですが、個人的に、各章の確認問題はイマイチです。
執筆時点での最新版は、2023年に更新された第5版第5刷です。
ただ……内容が2023(令和4)年度試験からの新出題範囲に対応していないんですよね……
消去法でこの本しかないのですが、アルク社あたりから同様のものが出版されないかとウズウズしています。
試験範囲全般をカバーする最適解は、アルク社の「日本語教員試験 対策セット」だと思います。
以下の記事で解説しているので、あわせてご確認ください。
「日本語教員試験」となっていますが、出題範囲は日本語教育能力検定試験と同じです。
総合的な問題集
新出題範囲に準拠した問題集
ただし、出題範囲の違いによって大きく内容が変わってはいないので、ほかの問題集で対策ができないわけではありません。
用語集
「日本語教員試験」とタイトルにありますが、アルク社の最新版である「日本語教員試験 対策問題集」の一択で問題ありません。
欲しい情報が欲しい粒度で載っており、現段階での最適解だと思います。
「言語」分野における言語学全般
「言語」における言語学は、専門用語が多く、勉強をスムーズに進めていくハードルが高い分野です。
まずは、ざっくりと「どのような項目があるのか?」を確認するようにしましょう。
似た内容の本は多いですが、断トツでこの「基礎日本語学」がおススメです。
「言語」分野における文法全般
「日本語の文法なんて、大嫌い!」でなくても、「堅苦しい表現が多くて、内容が全然入ってこない…」ということはあると思います。
言語学と同じく、文法もまずは「どのような項目があるのか?」をざっくりと確認するようにしましょう。
これらの2冊は、どちらも同じ著者によるものです。
迷った場合は、最近出版された「スモールステップで学ぶ」が良いですね。
「言語」分野における文法の各分野
「日本語教育能力検定試験の文法分野は、このシリーズから出題されている!」という主張もありますが、各部で記載されている内容だけでは説明できない問題もたくさんあります。
「種本」ではなく、「出題されるレベルの内容が理解しやすい文法書」と捉えた方が正確です。
このシリーズの良いところは、各部ごとに著者が異なるにも関わらず、シリーズを通じて体系的にまとまっていることです。
どの巻から購入しても、問題なく読み進めることができます。
ただし、1冊が約3,000円します…!!
まずは、
あたりから手に取ってみましょう。
ほかとの絡みが多く、優先して攻略しておきたい項目が掲載されています。
記述式対策
記述式では、「いろいろなパターンで書けるので、減点されにくいものを選択できる」と有利です。
配点が20点あり、マーク式よりも簡単に点数を伸ばすことができるので、早い段階から取り組むようにしましょう。
日本語教育ナビでは、毎年「記述問題添削サービス」を提供しています。
開始時はX(旧Twitter)でお知らせするので、興味のある方はフォローをお願いいたします。
日本語教育能力検定試験のおすすめのYouTubeチャンネル
動画学習のポイント
学習効率は、どれくらいの時間で・どれくらいの知識を得られたか?によって決まります。
特に、テキストを読めばわかる内容や、時事問題などの一次情報に当たる必要がある内容は、動画学習とは壊滅的に合いません。
動画学習で重視するポイントは、
- 入門書では理解しにくい分野を重点的に解説している。
- 発信者にしっかりとした知識背景がある。
の2点です。
学習のゴールとしてではなく、
- スタートのハードルを下げるためのもの
- スポットで苦手分野を克服するためのもの
として活用するようにしましょう。
効率的に動画学習するために
まとまった時間が必要な分、動画学習は「たくさん勉強した」感が出やすいですが、大切なのは「どれくらい・どのような知識が得られたか?」です。
時間をかけたあとに
- ●●分の動画だったのに、知らない用語は●個だけだった…
- 参考書に書いてある内容を薄めているだけだった…
となってしまうと、ダメージが大きいですよね…
「学校も仕事も家事もないので、時間はいくらでも使える!」という状況でない限り、学習効率を高めていくのは必須です。
「文字起こし アプリ」で検索すると、PC用・スマートフォン用でいくつか出てきます。
文字起こしをした上で、ザっと見で内容を確認したり、文字検索で必要情報がどのように取り扱われているかを確認するようにしてみましょう。
このチャンネルがおすすめ
とはいえ、毎回視聴前に内容をチェックするのは、なかなか大変ですよね…中には、明らかに間違っていたり、薄い内容ばかりで「この人、点数取れないのでは…」というチャンネルも…
チャンネル登録者数・再生回数・コメントは、業者にお金を払ってかさ増しすることが可能であり、残念ながら、怪しいチャンネルもいくつか存在します。。
「この発信者であれば、大丈夫!」というチャンネルをいくつかご紹介します。
こせんだ式日本語教室
トーク術もさることながら、受験生に寄り添った題材選択をされているのが特徴的です。
収益だけを考えるのであれば、ライトな受験生向けだけの題材に絞ったり、同じ受験生が何回も視聴する簡易な問題形式にした方が簡単ですし、実際にそこだけのチャンネルもいくつか存在します。
ただし、それらの内容は、検索すればすぐに出てきたり…参考書を薄めた内容であったり…と「受験生のことを本当に考えるのあれば、ちょっと…」となることが多いです。
このチャンネルで動画化されている「語幹と接辞」や「従属節の従属度」は、いろいろな分野にまたがって登場する超重要項目であるにもかかわらず、きちんと解説しているチャンネルは、ほとんどありません。
最初から「受験生にとって重要な項目」に絞って題材選択されているので、安心して順に見ていけるのが良いですね。
ゆっくり言語教育
ゆっくり系の解説が苦手な方もいるかもしれません。
私が自身がそうだったのですが、このチャンネルで世界観が変わりました。
細かなプロフィールはわからないのですが、ガチで知識がある方だと思います。
少なくとも、学部生のレベル感ではありません。
第二言語習得関連は、日本語教育能力検定試験でも頻出であり、実際に日本語教師になってからも理論を実践する場が多い分野です。
再生回数はどれも決して多くないのですが、単にYouTubeのライトな学習層と題材の相性が良くないだけですね…
「ヴィゴツキーの思想」を視聴したあとの「発達の最近接領域」は、感動しました。
惜しむらくは、動画数がまだ少ないことです。
みんなで応援しましょう。
最後に
この記事では、
- 日本語教育能力検定試験は、どのような内容なの?
- 日本語教師が国家資格になるって聞いたんだけど…
- お金をかけたくないんだけど、独学での合格って難しいの…?
- どの参考書を使って学習を進めていけば良いかわからない…
について、解説してきました。
ぜひ、有効活用し、合格を勝ち取ってください (*^^)v