![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2022/01/むきえびlogo-type_余白-1-150x150.png)
令和2年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における
試験Ⅲ 問題12
の解説です。
お手元に、問題冊子をご用意の上でご確認ください。
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
前の問題はこちら
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/12/5-300x225.png)
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/12/5-300x225.png)
問1 文脈指示
その答えになる理由
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/10/1.png)
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/10/1.png)
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
あの日のこと、覚えている?
のように、ア形指示詞は、話し手と聞き手が共通する情報を示します。
1が正解です。
「私」は話し手のことですが、話題に関する情報共有の有無とは関係ありません。
2は、間違いです。
すっかり秋だな。
のように、詠嘆の終助詞「な」が加えられていますが、話題に関する情報共有の有無とは関係ありません。
3は、間違いです。
聞き手は「誰」に当たる人物がわかっていますが、話し手はわかっておらず、情報共有がされていません。
4は、間違いです。
問2
その答えになる理由
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/10/2.png)
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/10/2.png)
下線部にある本来の聞き手以外の参加者がいるかがポイントです。
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
1の聞き手は、住民のみですね。
本来の聞き手以外の参加者はいません。
2の聞き手は、インタビューしている人ですが、背景に地元の聴衆がいますね。
本来の聞き手以外の参加者がいるため、これが正解です。
3の聞き手は、保護者・地域住民のみですね。
本来の聞き手以外の参加者はいません。
4の聞き手は、面接官のみですね。
本来の聞き手以外の参加者はいません。
問3 「って」
その答えになる理由
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/10/3.png)
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/10/3.png)
「って」の用法の中で、引用と反問の用法が問題になっています。
先生が自習しておいてって。
であれば、
先生が「自習しておいて」って。
のように、「 」でくくったり、
先生が自習しておいてって言ってたよ。
のように、「言った / 言っていた」などに繋げることができるのが引用の用法です。
一方、反問の用法は、
「レポートは、金曜日までだよね?」
「違うよ」
のように、相手の質問に直接答えるのではなく、
「レポートは、金曜日までだよね?」
「金曜日ではなく、水曜日だって」
のように、問い返して答えるもののことです。
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
1は、
「晴れる」って言ってたよ。
のように、「 」でくくったり、「言った」を繋げることができます。
これは、引用の用法です。
2は、
「先に帰る」って言ってたよ。
のように、「 」でくくったり、「言った」を繋げることができます。
これは、引用の用法です。
3は、
「ない」って言ってたよ。
のように、「 」でくくったり、「言った」を繋げることができます。
これは、引用の用法です。
4は、
「来月来るんだっけ?」
「違うよ」
のように、相手の質問に直接答えるのではなく、
「再来月に来るんだって」
のように、問い返して答えていますね。
これは、反問の用法です。
1~3が引用・4が反問の用法ですね。
4が正解です。
問4 非優先応答
解説 隣接ペア
およよう → おはよう
明日、何か予定がある? → 何もないよ
解説 優先応答・非優先応答
その答えになる理由
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/10/3.png)
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/10/3.png)
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
「問い – 返答」は、相手の期待にもっとも応えられる隣接ペアですね。
1は、優先応答の例です。
「申し出 – 受諾」は、相手の期待にもっとも応えられる隣接ペアですね。
2は、優先応答の例です。
相手が期待しているのは、「苦情 – 弁明」ではなく、「苦情 – 謝罪」ですね。
3は、非優先応答の例です。
「要請 – 許可」は、相手の期待にもっとも応えられる隣接ペアですね。
3は、優先応答の例です。
問5 口頭のパフォーマンス・テスト
その答えになる理由
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/10/4.png)
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/10/4.png)
選択肢を1つずつ見ていきましょう。
タスクの場面の説明をしないと、想定していた問答にならず、適切な評価ができないことがあります。
1は、間違いです。
評価方法を学習者に伝えた方が、何をすれば良いかが明確になり、緊張感や不安感を和らげることができます。
2は、間違いです。
ロールプレイの目的が果たせれば、モデル会話通りでなくても問題ありません。
3は、間違いです。
4は、何も問題ありません。
これが正解です。
次の問題はこちら
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/12/5-300x225.png)
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/12/5-300x225.png)
過去問解説の一覧はこちら
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/12/過去問解説-300x225.png)
![](https://japanese-language-education.com/wp-content/uploads/2023/12/過去問解説-300x225.png)