
令和3年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における
試験Ⅱ 問題6
の解説をしていきます。
お手元に、以下をご用意の上で読んでいただければ幸いです。
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前の問題はこちら
1番
「道を聞かれました」とすべきところが「道を聞かされました」となっています。
通常の受身形と使役受身形を混同してしまっていますね。
d が正解です。
2番
「するのと見るのとどちらが好きですか?」とすべきところが「すると見るのどちらが好きですか?」となっています。
形式名詞「の」が抜け落ちていますね。
a が正解です。
3番
「残念なことにやっと枯れてしまいました」が不自然ですね。
「やっと」の後ろはプラスな表現が来るはずです。
副詞「やっと」の用法の誤りなので、d が正解です。
4番
「朝からずっと何も食べていないので…」とすべきところが「朝からずっと何も食べないので…」となっています。
アスペクトの「~ている」の誤りですね。
d が正解です。
b の「コロケーション」とは2つ以上の単語の結びつきやすい表現のことです。
「頭に来る」「腹が立つ」などが例として挙げられます。
5番
「遠くの字もよく見えます」とすべきところが「遠くの字もよく見られます」となっています。
動詞の「見える」「見る」を混同してしまっていますね。
d が正解です。
6番
「私の方までご連絡してください」が不自然ですね。
マニュアル敬語に見られるような「私の方まで」でなく、「私まで」が良いと思います。
c が正解です。
7番
「嘘をつかれた」とすべきところが「嘘をされた」になっています。
4番の選択肢としても出てきた「コロケーション」の表現の誤りですね。
学習者は「嘘」は「つく」という表現と紐づきやすいことを知らなかったために、知っている表現を使ったのだと思います。
a が正解です。
8番
「上手になるように」とすべきところが「上手になれるように」になっています。
可能形が不要ですね。
b が正解です。