
令和2年度 日本語教育能力検定試験の試験問題における
試験Ⅰ 問題14
の解説をしていきます。
お手元に、以下をご用意の上で読んでいただければ幸いです。
※ 過去問は、大きな書店でも置いていないことがあるので、ネットでの購入をおススメします!
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問1 国際交流基金 海外日本語教育機関調査
解説 国際交流基金 海外日本語教育機関調査
時事問題です。
出題元の国際交流基金による「海外日本語教育機関調査」は、3年に1度行われており、執筆時点での最新版は「2018年版」です。
「速報値」と「結果報告書」の2種類がありますが、後者を網羅するのは難しいので、前者でポイントを押さえておきましょう。
※令和2年度試験でも「速報値」からの出題であることが明記されています。
▼ 2018年海外日本語教育機関調査 速報値
https://www.jpf.go.jp/j/about/press/2019/dl/2019-029-02.pdf
▼ 2018年海外日本語教育機関調査 報告書
その答えになる理由
海外の日本語学習者数は、2015年調査から変動なく
1位 中国
2位 インドネシア
3位 韓国
です。
グラフは、速報値のP13をご参照ください。
問2 海外の日本語教育機関
その答えになる理由
速報値では、学習機関を4つに分けています。
初等教育 … 日本における小学校
中等教育 … 日本における中学校・高校
高等教育 … 日本における大学・大学院・短大・高専
学校教育以外 … 民間の日本語学校等
2015年調査では、断トツで「中等教育」が多く、僅差で「高等教育」「学校教育以外」でした。
2018年調査では、「学校教育以外」が「高等教育」を大きく引き離す結果になっています。
グラフは、速報値のP8をご参照ください。
問3 海外の日本語学習目的
その答えになる理由
海外の日本語学習目的の上位は、2015年調査→2018年調査で変動がありません。
1位 マンガ・アニメ・J-POP・ファッション等への興味
2位 日本語そのものへの興味
3位 歴史・文学・芸術等への関心
2015年調査→2018年調査で、大きく数値が伸びている分野は
● 日本語そのものへの興味
● 歴史・文学・芸術等への関心
● 日本語を使っての受験や資格取得
● 日本への観光旅行
などが挙げられます。
グラフは、速報値のP16をご参照ください。
問4 日本語パートナーズ事業
その答えになる理由
1は「国際交流基金における日本語専門家の海外派遣」について書かれています。
「2年以上の日本語教師経験のある教師」がポイントです。
2は「JICA海外協力隊」について書かれています。
「日本政府のODA予算に基づき」「開発途上国」がポイントです。

3が日本政府が行っている「日本語パートナーズ事業」についての記載のため、正解です。

4は文部科学省が行っている「REXプログラム」について書かれています。
「全国の公立学校の若手教員を対象として」がポイントです。
問5 日本語学習者のためのサイト
その答えになる理由
これは知っているか、知らないかですね。
4が正解です。